共同研究・競争的資金等の研究課題

2017年4月 - 2020年3月

新規がん患者の口腔保健に関わる自己効力感尺度の開発

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究(B)  若手研究(B)

課題番号
17K17379
体系的課題番号
JP17K17379
配分額
(総額)
3,510,000円
(直接経費)
2,700,000円
(間接経費)
810,000円

本研究の目的は、がん患者の口腔保健に関わる自己効力感尺度を開発し、信頼性、妥当性の検証をすると共に、副次的なアウトカムとして横断研究によってその実態を明らかにし、歯科衛生指導のエビデンス構築及びチーム医療の推進に寄与することを目的としている。2017年度は「がん患者の口腔保健に関わる自己効力感尺度」を開発するためのインタビュー調査および文献検索を実施し、暫定版を作成した。研究計画の当初は半構造化面接法によるインタビュー調査を実施し、完全なオリジナルの尺度を作成する予定であったが、既存の口腔保健に関わる自己効力感尺度と開発する尺度が類似する可能性が示唆された。そこで、作成方法を類似尺度から質問項目を抽出する方法で暫定版を作成することにした。作成の流れは、がん患者に対するインタビューと文献検索によって得られた他の自己効力感尺度から質問項目プールを作成、プールから各質問項目を吟味して抽出し、暫定版の質問用紙を作成した。その後、作成した暫定版について、歯科医師、歯科衛生士によって内容的妥当性について検討を行い、完成させた。
2018年度以降は暫定版尺度をがん治療を受ける入院患者(日本の男女別上位5位以内のがん胃・大腸・肝臓・肺・前立腺・乳房に加え、口腔有害事象の頻発部位である頭頚部を加えた7部位のがん患者)に対して、経時的にデータ収集を行い、データ解析により新規開発した尺度の信頼性と妥当性を検証し、その成果報告を行うことを予定していた。
現時点で201名の入院患者が登録されており、再テスト法に必要なデータ、継時的なデータ等も含め解析に必要な最低限度の症例数が集まっている。
従って、2019年度は中間解析を実施し、信頼性・妥当性を検証する予定である。また、2019年6月にはサンフランシスコにて開催される国際学会にて本研究の成果を報告する予定であり、同時に論文の作成、投稿まで行うことを予定している。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-17K17379
ID情報
  • 課題番号 : 17K17379
  • 体系的課題番号 : JP17K17379