MISC

2018年11月

遠視性不同視弱視3症例の6歳時と13歳時の網膜中心窩形状の比較

臨床眼科
  • 渡部 維
  • ,
  • 臼井 千惠
  • ,
  • 林 孝雄

72
12
開始ページ
1601
終了ページ
1609
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)医学書院

<文献概要>目的:遠視性不同視弱視(以下,不同視弱視)がある3症例で,それぞれ6歳,13歳時に中心窩形状を測定比較した結果の報告。症例:症例1は5歳男児で,左眼に不同視弱視があり,調節麻痺薬による屈折は右(1.2×+2.00D),左(0.4×+5.25D)であった。眼鏡装用のみで左眼視力は(1.2)を獲得した。症例2は6歳男児で,右眼に不同視弱視があった。調節麻痺薬による屈折は右(0.15×+7.25D),左(1.2×+1.25D)で,眼鏡装用と健眼遮閉による弱視訓練で弱視眼視力は(1.2)になった。症例3は5歳女児で,左眼に不同視弱視があった。調節麻痺薬による屈折は右(1.2×+2.25D),左(0.15×+7.50D()cyl+1.00D 100°)で,眼鏡装用と健眼遮閉による弱視訓練で弱視眼視力は(1.2)になった。結論:3症例すべてで両眼の眼軸長が延長し,遠視度数は減少した。中心窩網膜厚は3症例すべてで,健眼,弱視眼で厚くなった。一方,中心窩陥凹度は,3症例すべてで健眼では浅く,弱視眼では深くなった。不同視弱視3症例の中心窩形状は,健眼と弱視眼ともに7年間で変化を認めた。

ID情報
  • ISSN : 0370-5579
  • 医中誌Web ID : 2019062345

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