2020年
無花粉スギの普及促進に向けた育種的な技術・品種開発の取組み
日本森林学会大会発表データベース
- 巻
- 131
- 号
- 0
- 開始ページ
- 755
- 終了ページ
- 755
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11519/jfsc.131.0_755
- 出版者・発行元
- 日本森林学会
<p>スギ花粉症は国民の約3割が罹患していると推定されており、大きな社会問題となっている。このため、林野庁は花粉発生源対策を推進しており、その中で花粉症対策品種の普及・植栽も一つの柱として位置づけられている。無花粉スギは花粉症対策品種の一つであり、雄花は形成するが花粉を全く飛散しないことから、その普及は花粉症対策の推進において非常に有益である。その一方で、林業的に普及可能な無花粉スギは現状ではまだ系統が限られており、その山行き本数は年々増加しつつあるものの、無花粉スギの普及は地域的にも、数量的にもまだ限られた状況にある。また、無花粉スギの苗木生産には、通常のスギの苗木生産とは異なり、種子生産段階における交配花粉の制御と苗木生産段階における不稔個体のスクリーニングが必要となっている。このため、無花粉スギの普及促進のためには、種子生産・苗木生産段階での効率化・省コスト化を図ること、また各地域で利用可能な無花粉リソースの拡大、林業的に重要となる成長特性等が改良された品種の拡大が重要である。これらの課題解決に向けた地域横断的な、そして革新的な技術・品種開発の成果について報告する。</p>
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11519/jfsc.131.0_755
- CiNii Articles ID : 130007881150