共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

デリバティブ取引に対する「被保険利益の要件」の要否

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

課題番号
18K12680
体系的課題番号
JP18K12680
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
3,380,000円
(直接経費)
2,600,000円
(間接経費)
780,000円

本研究は、「デリバティブ取引にも保険における『被保険利益の要件』のような契約法的制約が必要か」という問題について、アメリカの法制度・判例・学説等を参考にした上で、わが国における解釈論・立法論を提言することを目的とする。
平成30年度は、被保険利益の要件(保険法3条)の存在理由の観点から、デリバティブに対しても同様の法的制約が必要かを検討するものである。すなわち、わが国の学説は、被保険利益の要件の存在理由を賭博の禁止およびモラル・ハザードの抑止に求めてきた。この点、デリバティブにおいても、賭博の禁止という限界があるとされており、また、近時の研究より保険におけるモラル・ハザードと同様の問題が生じうることが明らかとされている。その一方で、デリバティブにおいては、保険における被保険利益の要件のような厳しい契約法的制約は存在しないという不均衡が生じている。
本研究は、このような問題に対して、①「被保険利益の要件」および「デリバティブと保険との関係」に関するわが国の先行文献を整理・検討した上で、②アメリカにおける議論の検討を行った。②においては、デリバティブと賭博の関係については裁判例・学説の検討を行い、また、デデリバティブにおけるモラル・ハザードについては経済学的研究・実証研究・倒産処理法分野での研究を参考に検討を行った。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K12680
ID情報
  • 課題番号 : 18K12680
  • 体系的課題番号 : JP18K12680