2020年7月
【薬物療法がひらく新しい肝細胞癌の治療strategy】肝細胞癌に対する個別化医療の現況と展望
臨床消化器内科
- 巻
- 35
- 号
- 8
- 開始ページ
- 869
- 終了ページ
- 873
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (株)日本メディカルセンター
<文献概要>患者のがん細胞から同定された遺伝子異常から,効果が期待できる治療を選択する「がんゲノム医療」はすでに複数のがん種において治療成績の向上をもたらしており,2019年6月にはがん遺伝子パネル検査が保険適用となった.肝細胞癌においても全ゲノム解析により発癌に寄与する遺伝子群が明らかにされつつあるが,現状draggableな遺伝子異常に乏しく,個別化医療の構築における遺伝子パネル検査の可能性は限定的である.今後肝細胞癌に対するsystemictherapyの主軸は分子標的薬+immunotherapyのcombinationとなることが予想され,効果予測バイオマーカーの活用にくわえて腫瘍免疫学的側面からの個別化医療の進展が期待される.
- ID情報
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- ISSN : 0911-601X
- eISSN : 2433-2488
- 医中誌Web ID : 2020311712