MISC

2018年6月

移植後リンパ球増殖性疾患を併発した慢性拒絶腎に腹膜透析を導入した1例

腎と透析
  • 前川 由佳
  • ,
  • 高木 公暁
  • ,
  • 蓑島 謙一
  • ,
  • 山羽 正義
  • ,
  • 堀江 正宣
  • ,
  • 土屋 朋大

84
別冊 腎不全外科2018
開始ページ
90
終了ページ
92
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)東京医学社

症例は41歳女性で、約12年前に慢性腎炎に対して血液透析(HD)を導入し、同月、母をドナーとしたABO血液型不適合生体腎移植術と脾摘出術を施行されていた。移植後10年目の移植腎生検にて慢性抗体関連型拒絶反応と診断された。その後徐々に腎機能は悪化し、HD再導入となった。双生児の子育てのため今後の腎代替療法として腹膜透析(PD)を強く希望され、当科紹介受診し入院となった。PDカテーテル留置術を施行し、腹膜に腸管・大網の癒着はなくダグラス窩にカテーテル先端を留置した。留置後の注排液は問題なく施行可能であった。尿量は徐々に増加し、退院時には500mL/dayまで増加した。PD導入後の腹膜機能検査ではCCr 71.49L/week、Kt/V 2.15、D/P・Cr 0.167でLA categoryであった。PD導入半年後の1日尿量は500mL、1日除水量は600mL、血清クレアチニン値は9.24mg/dLであった。

ID情報
  • ISSN : 0385-2156
  • 医中誌Web ID : 2018354741

エクスポート
BibTeX RIS