共同研究・競争的資金等の研究課題

2007年 - 2011年

人工免疫組織の作出と応用

日本学術振興会  科学研究費助成事業 特定領域研究
  • 渡邊 武
  • ,
  • 小林 由佳

課題番号
19059015
配分額
(総額)
58,100,000円
(直接経費)
58,100,000円

我々は特定のストローマ細胞と樹状細胞をコラーゲンスポンジに吸着させてマウス腎臓皮膜下に移植するという簡単な方法によって、自然の二次リンパ節構造と類似した三次リンパ組織を世界で初めて人工的にしかも高率に再現よく構築することに成功した。今回の研究では以下のことを明らかにした。
(1)我々が作製した「人工リンパ節」は移植、脱着が容易であり、2ヶ月以上にわたって生体内で安定した構造が保持される。抗原刺激により人工リンパ節内および人工リンパ節を移植された宿主において強い抗原特異的二次免疫反応を誘導される。人工リンパ節には抗原特異的な記憶B 細胞、ヘルパーT細胞が濃縮される。
(2)担がんマウスにおいて腫瘍を外科的に摘除した後にそのマウスで人工リンパ節を構築すると腫瘍の再発が大幅に抑制され、さらに、その人工リンパ節を別の担がんマウスに移植するとがんの増殖が強く抑制される。
(3)ヒトを含めて動物種を越えてこのような強い免疫反応誘導能を有する人工リンパ節を構築する方法を確立した。まず、ストローマ細胞由来の分子の網羅的解析、スキャホールドとして徐放性に優れた生体適合材料の開発を行った。ストローマ細胞での遺伝子発現の網羅的解析からリンパ節様組織形成を誘導出来る特定の分子の組み合わせを見いだし、新たに開発した徐放性ゲルに吸着させることにより、抗原特異的免疫反応誘導能をもつ自然の二次リンパ節構造と類似した大型の人工リンパ組織を構築することに成功した。
(4)新生児マウスの脾臓ストローマ細胞の単個細胞凝集塊を用いてadultマウス体内に(白脾髄、赤脾髄、血管構造, Marginal zone等を持つ)完全な脾臓を再構築することに成功した。今後ストローマ細胞の解析を行う。

リンク情報
Kaken Url
https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PLANNED-19059015/19059015hyoka.pdf
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https://kaken.nii.ac.jp/file/KAKENHI-PLANNED-19059015/19059015seika.pdf
ID情報
  • 課題番号 : 19059015