2020年4月 - 2023年3月
電荷を帯びた微量成分に基づく疎水性界面での表面電荷の起源の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
本研究課題の目的は、表面張力の精密測定に取り組むことで、他の手法では検出するのが難しい不純物を検出し、そのpH依存性や塩濃度依存性を調べるというものである。界面化学における基礎的問題であるだけでなく、水処理や海洋エアロゾルといった環境科学において重要であると考えている。前年度、製作した最大泡圧法による表面張力測定器を使って、水の表面張力を計測したところ、非常に良い精度で値が得られた。また、光学観測による懸滴法に基づいた表面張力測定も同じ装置を使って計測できるように改良し、水の表面張力を計測したところ、最大泡圧法より精度が悪いことが分かった。さらに、適容法に基づいた表面張力測定器を新たに導入しようと試みたが、納期が年度内に間に合わず、翌年度に持ち越しとなった。
このように2つの表面張力測定の実験系を構築し、それに付随する実験データ解析のプログラムも整えることができた。
また、従前から続けいている気液界面の電荷の問題に関して、英国物理学会の雑誌にレビュー論文を出版することができた。
この論文では、これまでされていなかった幾つかのハロゲン化アルカリ金属の水溶液の表面張力の実験データ解析や、流れによる界面イオンの歪みの理論と実験での比較といった、新たにおこなった研究も含まれている。
さらに別の文脈で研究していた油中水滴の電気泳動の研究において、不純物の影響がかなり大きいことが示唆される理論研究が完成し、論文出版にまで漕ぎ着けた。本研究課題においても重要であると考えている。
このように2つの表面張力測定の実験系を構築し、それに付随する実験データ解析のプログラムも整えることができた。
また、従前から続けいている気液界面の電荷の問題に関して、英国物理学会の雑誌にレビュー論文を出版することができた。
この論文では、これまでされていなかった幾つかのハロゲン化アルカリ金属の水溶液の表面張力の実験データ解析や、流れによる界面イオンの歪みの理論と実験での比較といった、新たにおこなった研究も含まれている。
さらに別の文脈で研究していた油中水滴の電気泳動の研究において、不純物の影響がかなり大きいことが示唆される理論研究が完成し、論文出版にまで漕ぎ着けた。本研究課題においても重要であると考えている。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K14430
- 体系的課題番号 : JP20K14430