共同研究・競争的資金等の研究課題

2006年 - 2007年

プロスタグランジン受容体の作用発現に至る分子メカニズムの解明

文部科学省  科学研究費補助金(基盤研究(B))  基盤研究(B)

課題番号
18390023
体系的課題番号
JP18390023
資金種別
競争的資金

(1)発熱-EP3受容体視索前野EP3発現ニューロンの解析から、PGE2による発熱応答時には視索前野のGABA-A受容体蛋白の発現が低下すること、PGE2のこの作用はEP3受容体とGi/o。蛋白を介することを見出し、PGE2による発熱作用は、GABAの脱抑制を介する可能性を示唆した。
(2)受精-EP2受容体EP2欠損卵丘細胞の解析から、EP2はケモカイン産生を抑制することで受精を促進することを見出した。またケモカインは卵丘マトリクス(ECM)を強化して排卵の際には卵を保護するが、受精時には精子による卵丘ECM分解を阻害することが判った。従って、PGE2はケモカインとともに卵丘ECMを動的に調節することで、受精を助長することが判った。
(3)消化管保護-EP4受容体デキストラン硫酸誘発性大腸炎での結腸粘膜上皮の解析から、EP4受容体シグナルの有無で変動する遺伝子群を同定した。
(4)動脈管閉鎖-EP4受容体胎児動脈管平滑筋に対するEP4受容体の作用を解析し、PGE2-EP4-cAMPシグナルは、ヒアルロン酸分泌の促進と細胞遊走の亢進、さらには内膜形成をうながすことで、動脈管が閉鎖することを示した。

リンク情報
URL
https://kaken.nii.ac.jp/p/18390023
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18390023
ID情報
  • 課題番号 : 18390023
  • 体系的課題番号 : JP18390023