論文

2019年

整備新幹線開業時の並行在来線スキームが地域住民の鉄道利用時サービス水準評価に及ぼす影響の実証的分析~新潟県上越市とその周辺地域を対象に~

土木計画学研究発表会・講演集
  • 大澤佑
  • ,
  • 清水哲夫
  • ,
  • 片桐由希子

60
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整備新幹線計画に基づいた北陸新幹線は,2015 年3 月に長野駅から金沢駅まで延伸開業したことで主要都市間のアクセスには正の効果がもたらされた一方で,並行在来線等の沿線では利用者の利便に悪影響が生じている可能性が考えられた.本研究では、新潟県上越市と周辺地域に注目し,対象地の鉄道交通におけるサービス水準を規定する指標を多面的に整理し,これらに基づいて時刻表による物理評価値と地域住民対象のアンケートによる心理評価値を収集し,双方の相関性を比較・分析することで新幹線の開業前後での差異の定量評価を行った.その結果,並行在来線等の沿線では様々な指標で負の心理的影響が生じているほか,物理評価値の増減に対して利用者の満足度は影響されにくく,サービス水準の改善策に対しても有効性が出にくい可能性があることが分かった.

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