2012年 - 2013年
磁気共鳴画像法による生体脳内免疫細胞動態追跡法の開発
文部科学省 科学研究費補助金(若手研究(B)) 若手研究(B)
- 課題番号
- 24791302
- 体系的課題番号
- JP24791302
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 4,290,000円
- (直接経費)
- 3,300,000円
- (間接経費)
- 990,000円
- 資金種別
- 競争的資金
研究代表者は、超高磁場11.7 T 磁気共鳴画像(MRI)装置を用いた生体脳内正常時及び病態形成時の免疫細胞動態の視覚化、評価法の開発を目的とし、研究を進めてきた。この方法により、生体に侵襲を加えることなく、脳内の免疫細胞動態を捉えられ、正常時及び神経免疫疾患における免疫細胞の活動と役割を明らかにすることが期待できる。そのためには、細胞レベルの検出感度が必要で、今年度は研究実施計画に即し、空間・時間分解能向上のためのMRI撮像技術の改良と開発を主に行った。第一に、マウス脳撮像に最適化したプローブコイルの開発および撮像パラメータの最適化を行った。プローブコイルはその直径が小さいほど、測定感度が向上する。そのため、生体マウスの頭部にフィットする内径15mmのボリュームコイルを作成した。同時に11.7 T MRIにおける生体脳のイメージングに最適なパラメータの調整を行い、これらにより、10分程度の撮像時間で数十ミクロンレベルの空間分解能を実現することに成功した。第二に、正常および病態モデル脳における免疫細胞の分布を造影剤を用い観察した。免疫細胞動態追跡のための造影剤として、磁性粒子を用い、最適な投与条件を検討した。正常マウスおよびリポ多糖(LPS)の腹腔内投与により炎症を誘導された病態マウス静脈内に最適化した磁性粒子を投与することで、免疫細胞の分布を詳細に捉えられる可能性があることが分かった。本研究結果は、第40回日本磁気共鳴医学会、20th Annual meeting of International Society of Magnetic Resonance in Medicine、8th International Forum on Multimedia and Image Processingにて発表した。また、上記研究結果は、現在論文投稿準備中である。
- リンク情報
- ID情報
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- 課題番号 : 24791302
- 体系的課題番号 : JP24791302