2020年10月
【眼科救急疾患2020】網膜硝子体 強度近視眼の黄斑円孔
眼科
- ,
- 巻
- 62
- 号
- 11
- 開始ページ
- 1239
- 終了ページ
- 1242
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 金原出版(株)
<文献概要>近視は日本を含むアジア諸国に多く,今後も増加が予測されている。近視のなかでも特に強度近視を有する患者が視力低下,歪視の主訴で救急受診した場合には黄斑円孔を疑う必要がある。強度近視眼の黄斑円孔の病態は複雑で,眼球の特殊な形状,脈絡網膜萎縮等が関与しているとされる。そのため,特発性の黄斑円孔の原因と比べて,術後の円孔閉鎖率が低いと報告されており,網膜分離症や黄斑円孔網膜剥離を併発する場合もある。近年,内境界膜翻転法の有用性が報告されており,従来の特発性黄斑円孔の標準術式である内境界膜剥離術と比較した報告では,高い円孔閉鎖率が報告されている。治療に際しては,手術の難易度の高さから網膜硝子体疾患の専門施設への紹介が望ましい。
- ID情報
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- ISSN : 0016-4488
- 医中誌Web ID : 2021051314