共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2025年3月

訪問リハにおける利用者の活動・参加を促進する目標設定プロセスの理論化と実証研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
21K11045
体系的課題番号
JP21K11045
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

訪問リハビリテーション領域において,活動・参加レベルの目標を設定し,実現している作業療法士の経験経路や臨床判断について検討するため,質的研究手法である複線径路等至性アプローチ(TEA)を用いた検証を行った.まずは経験経路の多様性の萌芽を可視化するために,4名の対象者を招待(HSI)しインタビューを実施した.その後,インタビューデータを元にTEM図を作成し,トランスビュー的飽和状態に至るまで,対象者とTEM図の修正を繰り返した.同様に,BFPにおける臨床判断を可視化するため,TLMGを作成した.結果,活動・参加レベルの目標を設定し,その目標の達成を支援しているOTは,CLが機能回復のみを希望するなど,協働的な目標設定が難しい状況であっても,面接評価や作業経験の提供を通して,CL自身が大切な作業に関心を持つことができるよう工夫をしつつ,面接評価を通して協働的に活動・参加レベルの目標を設定していた.また,目標設定後は,CLの住み慣れた場所でリハを提供する利点・欠点,CLの心理状態や関心の所在,リスク等を加味しながら,単に自立度を高めるような介入ではなく,CLが主体的かつ安全に大切な作業に関わることができるよう,柔軟に介入内容を選択しながら支援を行っていた.本報告は,「訪問リハビリテーションに従事する作業療法士が対象者の活動・参加レベルの目標達成を支援するプロセス-複線径路等至性アプローチ(TEA)による分析の試み-」として学術論文にまとめ,学術誌『作業療法』へ投稿.令和4年4月15日号に掲載済みである.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K11045
ID情報
  • 課題番号 : 21K11045
  • 体系的課題番号 : JP21K11045