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2013年8月

【在宅静脈経腸栄養 今日の進歩】(Part-3)誤嚥性肺炎の予防対策 神経難病患者における嚥下時食塊動態の特徴

臨床栄養
  • 谷口 裕重
  • ,
  • 堀 一浩
  • ,
  • 辻村 恭憲
  • ,
  • 下畑 享良
  • ,
  • 小山 諭
  • ,
  • 井上 誠

別冊
JCNセレクト8 在宅静脈経腸栄養 今日の進歩
開始ページ
70
終了ページ
75
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
医歯薬出版(株)

2006〜2010年に当院を摂食・嚥下評価目的で受診した神経難病患者のうち、嚥下造影検査時に液体3mlの誤嚥を認めなかった筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者35例と多系統萎縮症(MSA)患者43例および進行性核上性麻痺(PSP)患者5例の3疾患群と、健常者11例を加えた4群間で嚥下時の食塊移送状態を比較し、各疾患の特徴について検討した。結果、ALS患者の特徴として、嚥下反射惹起前に食塊が中咽頭から下咽頭にかけて流入し、嚥下後の咽頭内食塊残留が顕著であった。MSA患者では咽頭内食塊残留が他疾患に比べて少なかったものの、食塊の咽頭内早期流入が顕著であった。PSP患者は3疾患うち最も重度な嚥下機能障害を示した。すなわち、食塊が早期に下咽頭まで流入し、また咽頭内残留率が高かった。

ID情報
  • ISSN : 0485-1412
  • 医中誌Web ID : 2014007982

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