論文

査読有り 筆頭著者
2020年12月

病院勤務医のメンタルヘルスに関する援助要請の障壁

産業精神保健
  • 井原 祐子
  • ,
  • シュレンペル レナ
  • ,
  • 孫 大輔
  • ,
  • 滝沢 龍

28
4
開始ページ
349
終了ページ
357
記述言語
日本語
掲載種別
研究論文(学術雑誌)
出版者・発行元
(一社)日本産業精神保健学会

目的:日本の病院勤務医がメンタルヘルス支援の利用に対して抱く障壁を調査し、援助要請行動を促進するための工夫を検討する。方法:病院勤務医16名にインタビュー調査を行った。データの分析には、グラウンデッド・セオリー・アプローチを用いた。結果:キャリアへの悪影響、スティグマ化への怖れ、求められる医師の健康像、医師ではない相談員への期待の低さ、匿名性・守秘義務への懸念、気軽に行けないハードルの高さ、情報不足、時間的制約といったことが障壁として挙がった。考察:今回の調査で独自に得られた「医師ではない相談員への期待の低さ」や「気軽に行けないハードルの高さ」という障壁に対しては、医師を取り巻く環境への理解など相談員のスキルアップに加え、ワークショップ開催などを通じて、相談員が提供できることを明示していく必要がある。欧米の先行研究と類似していたその他の障壁については、欧米での対策を日本でも応用可能である。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 1340-2862
  • 医中誌Web ID : 2021087222

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