共同研究・競争的資金等の研究課題

2000年 - 2003年

国際家族法と渉外戸籍法実務の研究

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(B)  基盤研究(B)

課題番号
12420007
体系的課題番号
JP12420007
配分額
(総額)
8,700,000円
(直接経費)
8,700,000円

わが国の戸籍制度における国際的な家族関係(氏等の問題を含む。)の取り扱いを国際私法理論に照らして評価し、より整合的な体型を提示することを目標に研究活動を続けてきた。研究対象は法務相の各種通達、回答、先例が中心であり、これらを丹念に読み解き、国際私法から見た枠組みの中にしかるべく位置づけて行くという作業を行ってきた。その研究過程は、すべて、研究会のホームページにおいて公表し(http://www.j.u-tokyo.ac.jp/ ̄dogauchi/shougaikoseki/)、メンバー以外の国際私法研究者からの評価に応えてきた。
最終的なとりまとめは、「渉外戸籍法リステイトメント」という形式を採用した。これは、条文形式で「現行実務」をまとめ、理論上の批判に基づき必要な場合には「改正提案」をした上で、「解説」という項目において趣旨を説明するというものである。これは、判例法国であるアメリカにおいて不法行為法、信託法、抵触法などの分野ごとに全体像を示し、あるべき方向を示すというアメリカ法律協会の「リステイトメント」において採用されている方法であり、錯綜した実務の積み重ねを整理し、分析するには最も相応しい方法である。条文形式により暖昧さを排除し、実務に対して明確なメッセージを送るとともに、将来にわたって批判可能性を担保するものである。
具体的な項目立ては、1.総則(適用範囲・戸籍簿・戸籍の記載・届出)、2.出生、3.認知・準正、4.養子縁組、5.婚姻、6.離婚、7.親権・後見、8.死亡・失踪宣告、9.氏、10.国籍、以上である。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-12420007
ID情報
  • 課題番号 : 12420007
  • 体系的課題番号 : JP12420007