基本情報

所属
東京大学 地震研究所 准教授
学位
博士(理学)(京都大学)

J-GLOBAL ID
201801008572367494
researchmap会員ID
B000332981

これまで地震観測データをもとに、地震活動や地殻構造及び応力場空間分布の特性に着目し主に以下の研究に取り組んでいる。

(1)内陸域における地殻応力場及びその不均質性に関する研究
内陸域における地殻応力場の絶対的な大きさについて、鳥取県西部地震域において本震の応力変化という“物差し”を使ってその制約を行った(Yukutake et al. 2007)。震源域における応力不均質及び応力蓄積過程に関する研究(Yukutake et al., 2010 & Yukutake et al., 2020)、列島規模での地殻応力の分布についての推定を行った(Yukutake et al., 2015)。余震がなぜ起きるのかという根源的な問題に対して取り組んでいる(Yukutake&Iio, 2017)。

(2)箱根火山における地震発生と地殻流体に関する研究
地震発生、特に群発地震活動については高圧の流体の関与が指摘されてきたが、箱根火山をフィールドに震源の移動現象(Yukutake et al. 2010&2011)や地殻構造(Yukutake et al. 2015)からマグマ起源の地殻流体との関係を検証した。火山活動に伴う地震波速度構造の時間変化に着目し、地震波干渉法によりその変化と地殻流体との関係について議論した(Yukutake et al. 2016)。2011年東北地震時には箱根火山において動的な誘発現象が観測されたが、その誘発メカニズムに関する研究を進めてきた(Yukutake et al., 2011&2013)。2015年箱根噴火時において地表浅部で観測された火山性微動や空振波についてその励起メカニズム、浅部熱水系との関係について検証を進めてきた(Yukutake et al. 2017&2018)。また火山深部で発生する深部低周波地震のメカニズム解明及びそれに基づくマグマ供給過程の理解についても研究を進めている(Yukutake et al., 2019)。

(3)伊豆衝突帯におけるサイスモテクトニクスに関する研究
日本有数の変動帯である伊豆衝突帯(丹沢山地)において、現在の地震活動の震源分布や応力場をもとに、沈み込むフィリピン海プレート及び伊豆地塊の衝突テクトニクスと地震活動との関係について検証した(Yukutake et al., 2012)。


研究キーワード

  5

受賞

  9

論文

  59

MISC

  58

講演・口頭発表等

  56

共同研究・競争的資金等の研究課題

  10