共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年7月 - 2023年3月

光誘起崩壊リポソーム(LiDL)の開発による新奇薬物送達手法の確立

日本学術振興会  科学研究費助成事業 挑戦的研究(萌芽)  挑戦的研究(萌芽)

課題番号
20K21482
体系的課題番号
JP20K21482
配分額
(総額)
6,500,000円
(直接経費)
5,000,000円
(間接経費)
1,500,000円

【目的】物理化学(代表者)と薬剤学(分担者・協力者)の融合による光誘起崩壊リポソーム:Light-induced Disruption of Liposomes(LiDL)の開発と、それに基づく新奇薬物送達手法の確立。【背景】狙った時間と場所に薬物を届け・働かせることは、薬学における大きな『夢』である。【計画】光受容タンパク質・ロドプシンとpH感受性ポリマーおよび任意の化合物(薬物)を内封させたリポソームを開発することで、時空間制御性に優れた『光』により、狙った時間・場所で薬物を放出させる新奇手法を確立する。【意義】薬学における『夢』の一つを叶える手法となり、大きな波及効果をもたらす。
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具体的には、光受容タンパク質「(1) ロドプシン(H+ポンプ・チャネル)」と「(2) pH 感受性ポリマー」を含む「(3) リポソーム」を作成する。その際、「(4) 化合物 (薬物)」を内封させる。このリポソームに「(5) 光」を照射すると、ロドプシンが活性化され、リポソーム内外のpH が大きく(> 5 ユニット)変化する。これにより、pH 感受性ポリマーの物理的形状が変化し、リポソームが崩壊し、化合物が「(6) 放出」される。LiDL と命名するこの手法は、時空間分解能に優れた「光」により薬物を放出させるという、新奇かつ独創性・汎用性の高い薬物送達(DDS)手法になる。本年度は、ロドプシンを組み込んだリポソームの作成と、光によるpH変化を定量的に測定し、ロドプシン組み込みリポソームが狙い通りに機能することを明らかにした。今後は、このリポソームにpH感受性分子を組み込むとともに、光により崩壊するかを内部に導入する蛍光分子の蛍光変化により確認する。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K21482
ID情報
  • 課題番号 : 20K21482
  • 体系的課題番号 : JP20K21482