共同研究・競争的資金等の研究課題

2021年4月 - 2024年3月

超高齢多死社会における絆と死生観-高齢期の死への態度についての実証研究と理論検討

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
21K03012
体系的課題番号
JP21K03012
担当区分
研究分担者
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

超高齢社会となり、多死社会の到来が目前に迫った日本では、孤独死や死後の無縁化など、様々な社会的問題が生じている。その中で、近しい人の死や自分自身の死と向き合いながら人々が生きることを支えるには、「関係性=絆」に基づく死生観が重要な役割を果たす。しかし既存の学知では、現代社会の多様な死生への向き合いを捉えることは難しい。そこで本研究ではこの問題への解決の糸口を見つけるべく、関係性に着目した新たな死への態度尺度を作成すること、そして高齢期および他の発達段階への大規模調査を実施することで従来の研究知見を再検証すること、そして高齢者への支援方策に資する新しい理論的枠組みを提案することを目的としている。
2021年度には次の研究を実施した。①関係性における死への態度尺度(Death Attitudes in Relationships Scale: DARS)の改訂版を作成するため、専門家らによる複数の協議を踏まえて、新たな尺度項目の作成を行なった。また尺度項目を含む、調査票を作成した上で、倫理審査の承認を得て、調査実施の準備が整った。②新型コロナウイルスの感染状況を踏まえて、中高年へのモニター調査をまず実施し尺度開発を行い、当初予定していた地域在住の高齢者への調査はモニター調査の実施後に行う計画に変更したが、調査票を再検討する過程で、死別後の故人との絆を測定する尺度を新たに開発する必要性が浮き彫りとなった。ここから、新たな計画としてこれを加え、故人との絆を測定する国内外の尺度のレビューとオリジナル項目の検討を実施した。③死生観尺度についてのレビュー論文の執筆を行い、死生学の専門誌への投稿準備を進めている。④死生観についての著名な理論の一つである、存在脅威管理理論について、専門家を招いた講演会を企画実施し、その理解を深めた。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-21K03012
ID情報
  • 課題番号 : 21K03012
  • 体系的課題番号 : JP21K03012

この研究課題の成果一覧

論文

  1

講演・口頭発表等

  3