研究ブログ

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本日初めてResarch Map 登録しました。

国立名古屋病院(現名古屋医療センター)で研修・レジデントの後 愛知医科大学第Ⅳ内科で 胃潰瘍患者のHelicobacter pylori感染と除菌による胃壁内ソマトスタチンとインターロイキン8の除菌後の変化に関する研究が2001年に雑誌Helicobacterに掲載され学位を取得した。その後第Ⅳ内科で心療内科を学ばれ2015年8月には日本心身医学会・心身医療「内科」専門医を取得した。トヨタ記念病院消化器科、国立療養所中部病院(現長寿医療研究センター)などの市中病院で研鑽を積まれ後、2003年にゆりクリニックを開業した。開業後も学術的な活動を継続し、心身医学的アプローチや機能性消化管疾患の診療を行なった。海外の学会での活動も視野に入れ子供達と共に英語学習も継続し、末子が中学に入学したことを契機に学術活動の再開を希望され研究活動に復帰した。当初は、大学レベルの診療を再度学ぶことに注力しながら、得意の機能性消化管疾患の病態解明に関する活動を続けていた。基礎研究行うような特別な手技や知識もないため、臨床的疑問に対する研究シーズを模索していたなかで、今回の研究テーマを発案した。それが本研究の日本人における便秘の実態調査 (Reaction-J)〜インターネットアンケートを用いた食品選択や対処方法と満足度の検討〜である。2016年頃は便秘診療が今後の医療で重要な役割を果たすといわれていたものの便秘という概念が漠然として、研究方向が明確に策定できなかった。過去の愛知医科大学大学の看護学部の800人の便秘症に関するデータの存在を知り、RomeIII基準に基づく質問をもとに、IBS-CとFCの相違点について生活習慣の指標を統計学的に比較したところ食習慣、運動習慣が有意に異なっていた(2018年第58回日本心身医学会総会にて発表)。しかし,このデータは看護学部の担当者が外来患者さんの個別問診にて集めたものであり、対象のバイアスが存在していた。この研究デザインの元となった論文は郵送による(申請書引用文献5)10000人の米国人の人口構成比に合わせた便秘症の特徴の調査であったが、当初は研究費も不十分でそのような多項目の郵送調査の実現は困難であった。そこで無料のサーベイのMonkeyというサイトを利用してインターネットによる調査の可能性を模索していた。その後、消化管内科の研究費の目処がつき楽天インサイトと交渉し本研究が実現するに至った。このインターネット調査は、小さい日本を作るという考えより都道府県別男女別人口構成比に合わせたパネル登録者を募集する方法で、インターンネットアクセスに問題がないと考えられる70歳未満の調査となった。得られたデータから現段階で2本の論文が発刊され、アメリカ消化器病学会( 

American Gastroenterolological Association ) 消化器病週間(DDW)で合計5つの発表と2018年アメリカ消化器病学会と同時に開催されるRome委員会Mentoring ProgramのOral presentationに選ばれRome 委員会JanTack 教授、Magnus Simren教授、Robin Spiller教授からのアドバイスをいただく機会もいただいた。今回の国際学会での発表は学術に復帰したいと願いこつこつと英語学習を継続していた事が功を奏したと思われる。その他に、2018年4月第104日本消化器病学会シンポジウム5「日本人における便秘の実態調査」、2018年10月神経消化器病学会一般演題「便秘症患者における睡眠の質と生活習慣の関連性」、2019年11月JDDWワークショップ22「下部能性消化管障害の診療と研究の進歩」で、日本人の機能性便秘の疫学と便秘の自覚に関与する背景因子の検討を、一般演題では日本人の下剤使用に関する報告を発表した。2020年1月神経消化器病学会シンポジウム「過敏性腸症候群便秘型と機能性便秘症の相違(第二報):生活習慣とストレス関連因子である完璧主義に着目して」、2020年2月消化管学会ワークショップ6「日本人の便秘自覚者の下剤使用と満足度の検討」、2020年10月慢性便秘疾患治療研究会「日本人のインターネットサーベイによる便秘自覚者の下剤使用状況と満足度の検討」 2020年11月JDDW パネルディスカッション 日本人の健康診断受診者におけるFODMAP食品に関する認知と腹痛と便通異常のLGIP症状と食習慣に関する観察研究のパネリストに、2020年11月「過敏性腸症候群便秘型と機能性便秘症の相違(第三報)生活習慣と睡眠障害について シンポジウムでのシンポジストに選ばれ本研究より見いだされた知見を発表する機会を得ている。女性医師が子育によるブランクを乗り越え、困難な環境にでも研究を再開し継続できることを証明し、また、わが国における過敏性腸症候群便秘型の特徴、機能性便秘症の特徴のみならず便秘症と生活習慣に関する新しい知見を導き出したものである。2017年から2019年まで卒後臨床研修センター 副センター長を拝命し、医学教育にも関与することとなり、総合内科でのプライマリーケアセンターでの経験を、学生・研修医・診療看護師の比較検討した課題 Evaluation of formative assessment for medical interview at Primary care center. The difference between student, resident doctor and nurse practitioner.を応募したところ2020年2月医学教育の学会であるOttawa Conference(https://www.ottawaconference.org/)に受理された。又学内では、自身の経験を生かしワークライフバランスとキャリア形成の講義も主催している。

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