論文

査読有り 筆頭著者 責任著者
2016年

記憶再固定化進行中の行動的介入による恐怖記憶のアップデート

不安症研究
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  • 仁田 雄介
  • ,
  • 髙橋 徹
  • ,
  • 熊野 宏昭

8
1
開始ページ
58
終了ページ
66
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.14389/jsad.8.1_58
出版者・発行元
日本不安症学会

<p>消去訓練を行うと消去学習が成立し,恐怖条件づけによる恐怖反応が抑制される。しかし,消去学習は恐怖記憶を改変しないため,恐怖反応の再発が起こる。消去学習を利用した技法はエクスポージャー療法と呼ばれており,不安症の治療に用いられている。エクスポージャー療法後にも不安症が再発する可能性が示唆されており,再発を防ぐ治療法が必要とされている。そこで,記憶再固定化というメカニズムが注目されている。記憶痕跡は固定化すると改変できないと従来は考えられていた。しかし近年,想起によって固定化された記憶痕跡が不安定になり,その後再固定化することが明らかになった。再固定化が進行している間は,想起した恐怖記憶を改変できることが示されている。そして,再固定化進行中の消去訓練は恐怖反応の再発を防ぐことが,近年の研究によって示唆されている。今後,不安症に対する再固定化を利用した介入の有効性の検討を進める必要がある。</p>

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.14389/jsad.8.1_58
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130005239999
CiNii Books
http://ci.nii.ac.jp/ncid/AA12761156
URL
http://id.ndl.go.jp/bib/029640738
URL
http://search.jamas.or.jp/link/ui/2018145788
ID情報
  • DOI : 10.14389/jsad.8.1_58
  • ISSN : 2188-7578
  • CiNii Articles ID : 130005239999
  • CiNii Books ID : AA12761156

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