2018年4月 - 2023年3月
メタ解析とシンボリックデータ解析の融合による探索的メタアナリシスの新展開
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本年度は、以下の事項について研究を推進した。
(1)メタ解析において仮定するモデルを選択するための異質性の尺度として、QおよびI-squareがよく知られている。これらの値によって母数モデルまたは変量モデルの妥当性を評価することができる。しかし、研究成果ごとの「異質性」には様々な可能性がある。系統的な非線形関係が存在する場合と外れ値が存在する場合では、対処法が異なる。それらの異質性を同一に扱うのは不適切である。そこで、本年度は、異質性を単一の数値で表現するのではなく、シンボリック分布値データとして解析し、各研究成果を散布図などで表現する方法を提案した。
(2)効果変数が複数設定されている場合におけるメタ解析として、多変量メタ解析(Multivariate Meta-Analysis)が提唱されている。例えば、効果変数として「生存率」と「無病生存率」の2つを設定した場合、これらの値は独立ではない。そこで、それらの相関係数を考慮した手法が検討されている。これをシンボリックデータ解析の立場から解釈すると、構造を有する分布値データと扱うことができる可能性がある。そこで、新たな理論構築を目指した。
(3)典型的なメタ解析では、介入(Interventions、薬や治療法など)の有無またはプラセボや既存の治療法との比較が中心課題となっている。しかし、現実には、複数の介入方法が存在することが多い。そこで、複数の不完全な比較研究を用いて、全体の評価を実施するネットワークメタ解析(Network Meta-Analysis)が検討されている。そこでは、介入による効果の順序付けなどが問題となる。ネットワークメタ解析における発見的な手法、すなわち探索的ネットワークメタ解析を構築するために、シンボリックデータ解析のアプローチを適用する方法を検討した。
(1)メタ解析において仮定するモデルを選択するための異質性の尺度として、QおよびI-squareがよく知られている。これらの値によって母数モデルまたは変量モデルの妥当性を評価することができる。しかし、研究成果ごとの「異質性」には様々な可能性がある。系統的な非線形関係が存在する場合と外れ値が存在する場合では、対処法が異なる。それらの異質性を同一に扱うのは不適切である。そこで、本年度は、異質性を単一の数値で表現するのではなく、シンボリック分布値データとして解析し、各研究成果を散布図などで表現する方法を提案した。
(2)効果変数が複数設定されている場合におけるメタ解析として、多変量メタ解析(Multivariate Meta-Analysis)が提唱されている。例えば、効果変数として「生存率」と「無病生存率」の2つを設定した場合、これらの値は独立ではない。そこで、それらの相関係数を考慮した手法が検討されている。これをシンボリックデータ解析の立場から解釈すると、構造を有する分布値データと扱うことができる可能性がある。そこで、新たな理論構築を目指した。
(3)典型的なメタ解析では、介入(Interventions、薬や治療法など)の有無またはプラセボや既存の治療法との比較が中心課題となっている。しかし、現実には、複数の介入方法が存在することが多い。そこで、複数の不完全な比較研究を用いて、全体の評価を実施するネットワークメタ解析(Network Meta-Analysis)が検討されている。そこでは、介入による効果の順序付けなどが問題となる。ネットワークメタ解析における発見的な手法、すなわち探索的ネットワークメタ解析を構築するために、シンボリックデータ解析のアプローチを適用する方法を検討した。
- ID情報
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- 課題番号 : 18H03207
- 体系的課題番号 : JP18H03207
この研究課題の成果一覧
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論文
2-
Japanese Journal of Statistics and Data Science 2022年9月1日 査読有り
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Book of Abstracts, 24th International Conference on Computational Statistics (COMPSTAT 2022) 50 2022年8月25日 査読有り