2020年4月 - 2023年3月
歯の発生過程におけるオーファン受容体Gpr115の機能解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究 若手研究
歯胚の発生においては、組織特異的な遺伝子群が発生段階に応じて制御されることによって歯の形成が進んでいく。我々は歯胚に高発現である分子のスクリーニングから、今までに機能やリガンドが明らかとなっていない、いわゆるオーファン受容体であるGタンパク質共役型受容体Gpr115に着目した。本研究では、Gpr115の歯胚発生における詳細な機能解明、及びGpr115のリガンドを同定することを目的とする。令和3年度では、当初予定していた研究計画を更に発展させ、関連論文を含め筆頭著者として4件の論文発表、4件の学会発表を行った。
令和2年度の研究成果より、Gpr115はエナメル質形成過程の酸性環境下において、Car6を介してpHを調整することによってエナメル質石灰化を促進していることが明らかとなった。この経緯より令和3年度では、細胞外環境のpH変化によって歯原性上皮細胞にどのような変化がもたらされるのかを明らかとすることを目標とした。具体的には、異なるpHに調整した培地にて培養した歯原性上皮細胞株の遺伝子発現変化のスクリーニングを行い、Gpr115の転写制御機構の探索を行なった。その結果、Gpr115は酸性環境下において遺伝子発現が上昇することが明らかとなった。
これらの知見は歯の発生に関わる新規の分子機序として歯胚発生機構の理解を深めるとともに、細胞外環境がGpr115の発現に与える影響を明らかとし、Gタンパク質共役型受容体の分子機構解明に寄与する結果となった。
令和2年度の研究成果より、Gpr115はエナメル質形成過程の酸性環境下において、Car6を介してpHを調整することによってエナメル質石灰化を促進していることが明らかとなった。この経緯より令和3年度では、細胞外環境のpH変化によって歯原性上皮細胞にどのような変化がもたらされるのかを明らかとすることを目標とした。具体的には、異なるpHに調整した培地にて培養した歯原性上皮細胞株の遺伝子発現変化のスクリーニングを行い、Gpr115の転写制御機構の探索を行なった。その結果、Gpr115は酸性環境下において遺伝子発現が上昇することが明らかとなった。
これらの知見は歯の発生に関わる新規の分子機序として歯胚発生機構の理解を深めるとともに、細胞外環境がGpr115の発現に与える影響を明らかとし、Gタンパク質共役型受容体の分子機構解明に寄与する結果となった。
- ID情報
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- 課題番号 : 20K18747
- 体系的課題番号 : JP20K18747