共同研究・競争的資金等の研究課題

2020年4月 - 2022年3月

3D熱流動計測を通した液滴内部対流のアクティブ制御技術の基盤構築

日本学術振興会  科学研究費助成事業 若手研究  若手研究

課題番号
20K14667
体系的課題番号
JP20K14667
担当区分
研究代表者
配分額
(総額)
4,160,000円
(直接経費)
3,200,000円
(間接経費)
960,000円

液滴を用いた次世代マイクロ流体技術が注目されている.液滴はマイクロリアクタとしての役割を担うが,肝心の液滴内部攪拌・温度制御技術はまだ確立されていない.そこで本研究では,マイクロヒータやレーザーを用いた局所加熱による液滴内部対流の制御に必要な熱流動現象の学術的基盤を築くことを目指す.サーモグラフィや粒子画像流速計(PIV)を組み合わせ,温度場・速度場情報を同時取得することで,与えられた加熱量・温度が液滴内部対流の流速や温度上昇に及ぼす影響を明らかにする.最終的には加熱条件・液滴形状等のパラメータから計算される無次元数(レイリー数やマランゴニ数)で,対流強度や熱伝達特性を整理し,熱流動特性の支配パラメータを特定する.また,液滴形状(接触角や体積)が熱対流の安定性に及ぼす影響を調査する.
本年度は,事前実験として,赤外線サーモグラフィのみを用いて,液滴の接触角が熱流動現象におよぼす影響について調査した.その結果,接触角が小さい条件では対流が発生しにくいこと,接触角が大きくなるほど対流は複雑かつ不安定になることが定性的に分かってきた.
また,本研究の軸となるサーモグラフィによる温度場とマイクロPIVによる速度場の同時計測を実現すべく,光学系の設計構築を行った.マイクロPIVを構築するために,自作の倒立顕微鏡を構成した.今後,蛍光粒子の選定を行い,流速計測可能なレベルまでノウハウを蓄積し,最終的にサーモグラフィと同期した計測を目指す.

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-20K14667
ID情報
  • 課題番号 : 20K14667
  • 体系的課題番号 : JP20K14667