2016年8月 - 2017年3月
オートファジーによる腎臓でのWNKキナーゼおよび血圧・電解質制御機構の解明
日本学術振興会 科学研究費助成事業 研究活動スタート支援 研究活動スタート支援
- 課題番号
- 16H06772
- 体系的課題番号
- JP16H06772
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
-
- (総額)
- 1,430,000円
- (直接経費)
- 1,100,000円
- (間接経費)
- 330,000円
- 資金種別
- 競争的資金
オートファジーを可視化できるGFP-LC3マウスを用いた、腎臓でのオートファジー誘導の確認では、飢餓や脱水の刺激条件でその誘導を確認することができた。
遠位ネフロン特異的 Atg5 ノックアウトマウスの作製については順調に進行した。Atg5 Flox/Floxマウスと遠位ネフロンで Cre リコンビナーゼを発現する Ksp-cadherin-Cre マウスと掛け合わせ、同部位でオートファジーが障害されるマウスの系列を樹立できた。同部位でp62/SQSTM1 (p62)の蓄積が確認できたが、仮説に反して、KLHL3やWNK4については、予想していたオートファジーの障害による蓄積は指摘できなかった。オートファジー誘導を確認した飢餓・脱水の刺激条件でこれらの動きを観察したが、特にWNK4やKLHL3、下流のNCC、NKCC2などに顕著な変化を指摘することはできず、オートファジーによるWNK4を中心としたカスケードの調節は、補助的・代償的な機構である可能性が示唆された。
併せてKLHL3 KOマウスの解析も行い、腎臓での選択的オートファジーの生理的意義の検索を試みた。
CRISPR/Cas9システムを用いたp62ノックアウト細胞系列の樹立については、比較的順調に進行し、複数のホモノックアウト細胞系列の樹立を行うことができた。これらについて、WNK4とKLHL3を強制発現してWTの細胞系列のものと比較すると、両者の増加が確認され、強制発現のような非生理的にWNK4が増加してしまうような条件下では、p62依存性選択的オートファジーによる調整が機能することが示唆された。このデータは国際学会での発表した。
平成29年度からの森の頭脳循環を加速する戦略的国際研究ネットワーク推進プログラムによる海外派遣が決定したため、誠に残念ながら同年度の研究は中断せざるを得なくなり、交付申請を辞退した。
遠位ネフロン特異的 Atg5 ノックアウトマウスの作製については順調に進行した。Atg5 Flox/Floxマウスと遠位ネフロンで Cre リコンビナーゼを発現する Ksp-cadherin-Cre マウスと掛け合わせ、同部位でオートファジーが障害されるマウスの系列を樹立できた。同部位でp62/SQSTM1 (p62)の蓄積が確認できたが、仮説に反して、KLHL3やWNK4については、予想していたオートファジーの障害による蓄積は指摘できなかった。オートファジー誘導を確認した飢餓・脱水の刺激条件でこれらの動きを観察したが、特にWNK4やKLHL3、下流のNCC、NKCC2などに顕著な変化を指摘することはできず、オートファジーによるWNK4を中心としたカスケードの調節は、補助的・代償的な機構である可能性が示唆された。
併せてKLHL3 KOマウスの解析も行い、腎臓での選択的オートファジーの生理的意義の検索を試みた。
CRISPR/Cas9システムを用いたp62ノックアウト細胞系列の樹立については、比較的順調に進行し、複数のホモノックアウト細胞系列の樹立を行うことができた。これらについて、WNK4とKLHL3を強制発現してWTの細胞系列のものと比較すると、両者の増加が確認され、強制発現のような非生理的にWNK4が増加してしまうような条件下では、p62依存性選択的オートファジーによる調整が機能することが示唆された。このデータは国際学会での発表した。
平成29年度からの森の頭脳循環を加速する戦略的国際研究ネットワーク推進プログラムによる海外派遣が決定したため、誠に残念ながら同年度の研究は中断せざるを得なくなり、交付申請を辞退した。
- ID情報
-
- 課題番号 : 16H06772
- 体系的課題番号 : JP16H06772
この研究課題の成果一覧
絞り込み
受賞
1MISC
1-
Journal of American Society of Nephrology 27 209A-209A 2016年11月 査読有り筆頭著者
社会貢献活動
2