2017年5月
【急性腹症ガイドラインの検証】 絞扼性腸閉塞診断における造影CTの有用性
日本腹部救急医学会雑誌
- 巻
- 37
- 号
- 4
- 開始ページ
- 581
- 終了ページ
- 585
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.11231/jaem.37.581
- 出版者・発行元
- (一社)日本腹部救急医学会
【背景】絞扼性腸閉塞の本態は消化管の虚血であるため,診断には造影CTが重要である。しかし,どのような所見が有用であるか明らかではない。【方法】術前に造影CTが施行された壊死性絞扼性腸閉塞21例と非壊死性絞扼性腸閉塞33例を対象に造影CT所見を検討した。【結果】70%以上の頻度で認められたものはbeak sign,flower bouquet sign,腸管壁の肥厚,腸間膜混濁であった。beak sign,腸管壁の肥厚,腸間膜混濁は非壊死性に限っても高い頻度で同定された。造影低下は壊死性では52%に同定されたが,非壊死性では6%と発現頻度が低かった。【考察】腸管壊死をきたす前に絞扼性腸閉塞を造影CTで診断するために有用な所見はbeak sign,腸管壁の肥厚,腸間膜混濁であり,造影低下の発現頻度は低いことに注意が必要である。(著者抄録)
- リンク情報
- ID情報
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- DOI : 10.11231/jaem.37.581
- ISSN : 1340-2242
- 医中誌Web ID : 2017334414
- CiNii Articles ID : 130006106478