MISC

2014年

同時性肝内転移、膵転移を伴った肝原発solitary fibrous tumorの1例

日本消化器外科学会雑誌
  • 杭瀬 崇
  • ,
  • 楳田 祐三
  • ,
  • 貞森 裕
  • ,
  • 篠浦 先
  • ,
  • 吉田 龍一
  • ,
  • 佐藤 太祐
  • ,
  • 信岡 大輔
  • ,
  • 内海 正嗣
  • ,
  • 八木 孝仁
  • ,
  • 藤原 俊義

47
4
開始ページ
215
終了ページ
222
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.5833/jjgs.2013.0002
出版者・発行元
(一社)日本消化器外科学会

症例は56歳の男性で,検診で指摘された肝機能異常の精査目的で高次医療機関を受診した.腹部CTでは,肝前区域を主座とする20cm径の腫瘤性病変を認め,肝外側区域と膵体部に転移病変が疑われた.肝生検にて孤立性線維性腫瘍(solitary fibrous tumor;以下,SFTと略記)と診断され,手術加療目的で当院へ紹介となった.治療は腫瘍縮小と出血制御を目的にTAEを先行処置した後に,拡大中央2区域切除,外側区域部分切除にて肝主病巣と肝内転移巣を切除し,9ヵ月後に膵頭部新規病変を含む膵転移巣を切除した.術後補助療法は施行せず,現在30ヵ月無再発生存中である.肝原発悪性SFTはまれであり,また膵転移を伴った症例は自験例のみである.遠隔転移を有する悪性症例についても病巣の完全摘除により長期無再発生存が可能であることが示唆された.(著者抄録)

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.5833/jjgs.2013.0002
ID情報
  • DOI : 10.5833/jjgs.2013.0002
  • ISSN : 1348-9372
  • ISSN : 0386-9768
  • 医中誌Web ID : 2014226891
  • SCOPUS ID : 84898930155

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