2016年10月
尿閉と便秘を随伴し、Fisher症候群にpharyngeal-cervical-brachial variantがオーバーラップした1例
臨床神経学
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- 巻
- 56
- 号
- 10
- 開始ページ
- 694
- 終了ページ
- 697
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- DOI
- 10.5692/clinicalneurol.cn-000887
- 出版者・発行元
- (一社)日本神経学会
患者は28歳女性で、先行感染後に全外眼筋麻痺、嚥下障害、構音障害、頸部と上肢近位部優位の筋力低下、運動失調、尿閉および便秘を呈した。抗GT1a抗体、抗GD1b抗体、抗GQ1b抗体、抗GD3抗体と抗GT1b抗体が陽性で、尿閉と便秘の自律神経障害を合併しFisher症候群にGuillain-Barre症候群のpharyngeal-cervical-brachial variantがoverlapしたまれな病態が考えられた。経静脈的免疫グロブリン療法(intravenous immunoglobulin;IVIg)後に尿閉と便秘は急速に回復し抗GQ1b抗体の力価のみが低下した。尿閉と便秘の発現に抗GQ1b抗体の関与が推定されIVIgの有効性が示唆された。(著者抄録)
- ID情報
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- DOI : 10.5692/clinicalneurol.cn-000887
- ISSN : 0009-918X
- 医中誌Web ID : 2017083772