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2015年5月

ガンマ線照射下希釈人工海水中におけるSUS316L鋼の自然浸漬電位に及ぼすゼオライトの影響

材料と環境2015講演集(CD-ROM)
  • 加藤 千明
  • ,
  • 佐藤 智徳
  • ,
  • 上野 文義
  • ,
  • 山岸 功
  • ,
  • 山本 正弘

開始ページ
83
終了ページ
86
記述言語
日本語
掲載種別

福島第一原子力発電所事故の汚染水処理に用いた使用済み吸着塔の局部腐食発生条件に関する基礎的検討として、ガンマ線照射下における人工海水を含んだゼオライト中のステンレス鋼(SUS316L)の電気化学試験を行った。ステンレス鋼の定常自然浸漬電位はガンマ線照射により貴化し、吸収線量率の増加に従いその電位が上昇した。一方、ゼオライト共存系ではガンマ線照射下の電位上昇が抑制された。ガンマ線照射下におけるステンレス鋼の電位上昇機構は放射線により生じるH$_{2}$O$_{2}$がステンレス鋼のカソード反応を活性化するためであり、ゼオライトはH$_{2}$O$_{2}$の生成を抑制するために電位が低下することを明らかにした。ステンレス鋼の局部腐食発生電位は、照射の有無、ゼオライトの種類や接触により大きく変化しないことから、ゼオライト共存はガンマ線照射下において定常自然浸漬電位を低下させ、局部腐食発生リスクを低減できることが期待できることを明らかにした。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5050782

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