2011年12月
東海再処理施設におけるMOX使用済燃料の溶解槽スラッジの特性評価
Proceedings of International Conference on Toward and Over the Fukushima Daiichi Accident (GLOBAL 2011) (CD-ROM)
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- 記述言語
- 英語
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使用済燃料の溶解工程では、白金族等のFP,燃料被覆管せん断片,溶解液からの再沈殿物などによる不溶性の残渣(以後、「スラッジ」という)が生じ、配管閉塞等の問題を引き起こす原因となる。軽水炉燃料の高燃焼度化及びMOX燃料の利用に伴いFP発生量は増加することから、スラッジの特性把握は円滑な再処理運転を行ううえで重要である。東海再処理工場(TRP)では工学規模でスラッジ性状の調査に取り組んでおり、本報告では、溶解槽から採取したATR-MOX燃料(ATR:Advanced Thermal Reactor Pu富化度約2\%)に由来するスラッジとATR-UO$_{2}$燃料に由来するスラッジの性状の相違についての調査結果を報告する。本調査では、スラッジ溶融後のICP-AESによる組成分析及びスラッジのXRDによる結晶構造解析等を実施し、主要成分がモリブデン酸ジルコニウムであることと、元素の含有率等がUO$_{2}$燃料と相違のないことを確認した。また、より詳細なスラッジ性状の把握のために、EPMAによるPu等の微量元素の分布状態を確認した。TRPでは今後のより一層の高燃焼度化及びMOX利用に向けて、工学規模でスラッジ性状の調査を進める計画である。