1992年7月
放電遅延時間制御によるTEA-CO2レーザーシステムの出力制御
PNC TN8410 92-197
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- 開始ページ
- 22
- 終了ページ
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 機関テクニカルレポート,技術報告書,プレプリント等
レーザー光を利用する際に出力エネルギーを制御する方法としては、レーザー装置に投入する励起エネルギーを制御する方法が一般的である。この方法は発振器と増幅器から構成されるMOPAシステムにおいても用いられ、励起エネルギーの制御幅が十分にある場合には簡単で確実な方法であるが、制御幅が狭い場合、出力エネルギーの制御幅も同様となり問題が生ずる。分子レーザー法ウラン濃縮工学実証試験におけるレーザーシステムとして、TEA-CO/SUB2レーザーシステムを用いているが、そのスイッチ電源に全固体素子電源を用いているために媒質への放電電圧の制御幅が狭く、ウラン濃縮試験を実施する上で、レーザー出力エネルギーを濃縮試験に必要な幅で制御することが難しかった。そこで、レーザーシステムの出力エネルギー制御方法として、発振器と増幅器の放電遅延時間を制御する方法を考案し、実験的検証を実施した。その結果、発振器と増幅器の放電遅延時間を制御することによって、レーザーシステムの出力エネルギーを制御可能であることを確認した。また、この方法により出力エネルギーを制御することにより、レーザー発振中に出力調整を行った場合でも媒質に与える熱的な変動を抑えることが可能となると考えられる。