武田 圭太
タケダ ケイタ (Keita TAKEDA)
更新日: 2025/06/10
基本情報
- researchmap会員ID
- 1000194292
人が加齢とともに変わっていく様態を、働くことに焦点を合わせて解明することに私は興味があります。経済的な報酬だけでなく、働くことで個人的な成功感をどのくらい感じているか、どうしたら個人的な成功感を得られるかなど、働く人の視点から仕事や職場の実情を調査研究し、収集した定量・定性資料を検討しています。その際、職場を管理する視点も加えます。人的資源の潜在性を開発し育成することは組織の基本課題です。このようなキャリア発達の問題は、複数の専門分野が学際的な主題としています。, 私は特に女性と海外・帰国生の潜在性に関心を寄せています。女性活躍推進法の制定など、従来、暗黙裡に男性を対象にした現行の人的資源管理を見直して、性別ではなく個人差を基本に運用する体制づくりの検討が必要だと思います。, 海外・帰国生に関するこれまでの研究は、主に日本の学校教育への再適応が中心でした。私の興味は、海外・帰国生が外国生活で経験した文化触変(acculturation)を日本社会でどのように表出し生かせるか、また、集団・組織は、彼らの潜在性を開発・育成するためにどのような管理体制をとればよいかという問題にあります。, 女性の能力開発・育成については女性の職業生涯の概要を記述し、併せて質問紙法と面接法とを併用した探索的な調査研究を行って、人的資源調達の企業規模格差、採用選考や育成をめぐる職場の実情にもとづく女性のキャリア開発の課題をまとめました。さらに、名古屋市内のコンピュータ関連機器卸売業X社と連携して、働きやすい職場づくりを主題に、特に現行の育児休業支援制度の充実を目指しアクション・リサーチを行いました。, また、海外・帰国生の潜在性に関する研究は、在米学生を対象とした探索的な調査の結果にもとづく仮説設定が進行しているので、引き続き継続して検証すべき仮説構成体にまとめることと、在独学生から収集した定量資料を分析して米国の結果と比較してみようと思います。海外生の潜在性については、自己をとりまく状況を複合視できる多重認知能力を推察しうるので、当面は、日本企業の採用選考過程で、国内生と比較して帰国生がどのように評価されるかを検討します。さらに、帰国生が認知した日本企業の採用選考をとおして、世界化が進むなかで日本企業の人的資源調達にかかわる課題を把握することにも取り組みます。
研究キーワード
6研究分野
3経歴
10-
2024年4月 - 現在
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2019年4月 - 2024年3月
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2008年4月 - 2019年3月
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2007年4月 - 2008年3月
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1997年4月 - 2007年3月
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1995年4月 - 1997年3月
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1993年4月 - 1995年3月
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1990年1月 - 1993年3月
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1987年5月 - 1989年12月
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1985年4月 - 1987年4月
学歴
3受賞
1-
1995年3月
論文
53-
『年報・中部の経済と社会 2024年版』 179-187 2025年3月31日 筆頭著者
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『年報・中部の経済と社会 2023年版』 115-125 2024年3月31日 筆頭著者
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『年報・中部の経済と社会 2022年版』 131-138 2023年3月31日 筆頭著者
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2021年度 愛知大学人文社会学研究所主催オンライン(ZOOM)シンポジウム報告書『仕事のやりがい、有意義性を考える――東洋、西洋、実証研究』 45-69 2023年3月20日 招待有り筆頭著者
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『年報・中部の経済と社会 2021年版』 145-152 2022年3月31日 筆頭著者
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愛知大学人文社会学研究所主催 2020年度 オンライン・シンポジウム報告書『「幸福」を考える――東洋、西洋、実証研究』 48-63 2022年3月20日 招待有り筆頭著者
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『商學集志』 90(1) 89-110 2020年7月31日 査読有り筆頭著者
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『愛知大学綜合郷土研究所紀要』 (64) 49-56 2019年3月12日 筆頭著者
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『愛知大學文學論叢』 (156) 1-24 2019年2月20日 査読有り筆頭著者
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『愛知大学綜合郷土研究所紀要』 (63) 1-9 2018年3月10日 筆頭著者
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『愛知大學文學論叢』 (155) 23-49 2018年2月20日 査読有り筆頭著者
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『愛知大学綜合郷土研究所紀要』 62(62) 55-62 2017年3月10日 筆頭著者
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『愛知大學文學論叢』 154(154) 27-52 2017年2月20日 査読有り筆頭著者
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『愛知大学綜合郷土研究所紀要』 61(61) 45-49 2016年3月10日 筆頭著者
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『愛知大學文學論叢』 153(153) 63-89 2016年3月9日 査読有り筆頭著者
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『愛知大學文學論叢』 152(152) 89-98 2015年7月31日 筆頭著者
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『愛知大学綜合郷土研究所紀要』 60(60) 51-58 2015年3月10日 筆頭著者
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『愛知大學文學論叢』 151(151) 159-184 2015年2月20日 筆頭著者
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『愛知大學文學論叢』 150(150) 147-162 2014年7月31日 筆頭著者
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『愛知大學文學論叢』 149(149) 190-208 2014年3月20日 筆頭著者
MISC
86-
『愛知大學文學論叢』 (130) 288-308 2004年7月20日
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『愛知大學文學論叢』 (130) 288-308 2004年7月20日 筆頭著者
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『日本労働研究雑誌』 (527) 92-93 2004年6月25日 筆頭著者
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『愛知大学綜合郷土研究所紀要』 49(49) 19-30 2004年3月20日
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『愛知大学綜合郷土研究所紀要』 (49) 19-30 2004年3月20日 筆頭著者
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『愛知大学研究助成 共同研究成果報告書』 2004年3月1日 筆頭著者
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『豊橋創造大学紀要』 (8) 61-69 2004年2月23日
-
『豊橋創造大学紀要』 (8) 61-69 2004年2月23日 筆頭著者
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愛知大學文學論叢 129(129) 238-260 2004年
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『愛知大學文學論叢』 (128) 396-412 2003年7月20日
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『愛知大學文學論叢』 (128) 396-412 2003年7月20日 筆頭著者
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『愛知大学國際問題研究所紀要』 (120) 131-146 2003年3月20日
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『愛知大学綜合郷土研究所紀要』 48(48) 137-153 2003年3月20日
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『愛知大学國際問題研究所紀要』 (120) 131-146 2003年3月20日 筆頭著者
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『愛知大学綜合郷土研究所紀要』 (48) 137-153 2003年3月20日 筆頭著者
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『豊橋創造大学紀要』 (7) 99-110 2003年2月23日 筆頭著者
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『愛知大學文學論叢』 (127) 267-278 2003年2月20日
-
『愛知大學文學論叢』 (127) 267-278 2003年2月20日 筆頭著者
-
豊橋創造大学紀要 (7) 99-110 2003年
主要な書籍等出版物
40-
シンプリ 2023年7月23日 (ISBN: 9784908745225)
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学文社 2016年11月10日 (ISBN: 9784762026782)
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ナカニシヤ出版 2015年3月30日 (ISBN: 9784779509469)
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白桃書房 2010年3月26日 (ISBN: 9784561265337)
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学文社 2008年3月31日 (ISBN: 9784762017940)
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日本マンパワー出版 2000年4月15日 (ISBN: 4822001571)
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日本労働研究機構出版部 1993年3月31日 (ISBN: 4538411043)
講演・口頭発表等
68-
愛知大学中部地方産業研究所 第24回「地域・産業・大学」公開研究発表会 2025年2月15日
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愛知大学綜合郷土研究所主催2024年度公開講演会 2024年12月7日 招待有り
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愛知大学中部地方産業研究所 第23回「地域・産業・大学」公開研究発表会 2024年2月17日
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産業・組織心理学会第38回大会 2023年9月3日 産業・組織心理学会
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愛知大学中部地方産業研究所 第22回「地域・産業・大学」公開研究発表会 2023年2月18日 愛知大学中部地方産業研究所
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産業・組織心理学会第37回大会 2022年9月4日 産業・組織心理学会
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2021年度 愛知大学人文社会学研究所主催オンライン(ZOOM)シンポジウム 2022年2月26日 愛知大学人文社会学研究所 招待有り
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愛知大学中部地方産業研究所 第21回「地域・産業・大学」公開研究発表会 2022年2月19日 愛知大学中部地方産業研究所
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産業・組織心理学会第36回大会 2021年9月4日 産業・組織心理学会
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2020年度 愛知大学人文社会学研究所主催オンライン・シンポジウム 2020年11月28日 愛知大学人文社会学研究所 招待有り
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産業・組織心理学会第35回大会 2019年9月1日 産業・組織心理学会
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産業・組織心理学会第34回大会 2018年9月2日 産業・組織心理学会
-
産業・組織心理学会第33回大会 2017年9月3日 産業・組織心理学会
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産業・組織心理学会第32回大会 2016年9月3日 産業・組織心理学会
-
産業・組織心理学会第31回大会 2015年8月29日 産業・組織心理学会
-
産業・組織心理学会第30回大会 2014年9月14日 産業・組織心理学会
-
2013年度越境地域政策研究フォーラム 2014年2月14日 愛知大学三遠南信地域連携研究センター
-
産業・組織心理学会第29回大会 2013年9月7日 産業・組織心理学会
-
産業・組織心理学会第28回大会 2012年9月2日 産業・組織心理学会
-
産業・組織心理学会第27回大会 2011年9月4日 産業・組織心理学会
所属学協会
5Works(作品等)
41-
2004年 - 2005年
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2004年
-
2004年
-
2004年
-
2004年
-
2003年
-
2003年
-
2003年
-
2000年 - 2002年
-
2002年
-
1999年 - 2001年
-
1999年 - 2001年
-
2001年
-
1999年 - 2000年
共同研究・競争的資金等の研究課題
8-
2001年
-
1992年
-
1990年
その他
6-
2018年7月 - 2018年10月1. 調査の主題,男性と違い女性の場合、夫の実家やその近隣で長く生活するうちに、自分自身のふるさととは別に第二のふるさとを感じるようになるかもしれない。また、現住地が子どもにとってのふるさとであったり、所有する住宅の所在地を生活拠点と感じたりすることもあって、女性のふるさと心理の構造は男性とは異なると推察される。そこで、人の生涯発達の始原としてふるさとを仮定し、成人女性のふるさと心理をとおして、幼少期や学童期と高・老年期とはどのように関係するかについて検討した。,,2. 調査の方法, 調査対象は、愛知県内の山中の過疎集落で生活してきたDと、名古屋市で生まれ育ち、結婚後は大阪で暮らしていたが、次男の病気治療のために愛知県内の中山間地に移住したEだった。Dに対しては構造化されていない面接法で約1時間の聴き取り調査を行った。Eについては諸般の事情から文書で質問を伝え文書で回答してもらった後、その記述内容の細部をやはり文書で確認してまとめた。調査項目は次の6項目だった。①あなたは、ふるさとを思うことがありますか。そのふるさとは、あなた自身のふるさとですか、それとも、現住地ないし夫のふるさとですか。それはどのような思いですか。②あなたにとって、ふるさとはどのようなものですか。③「私にはふるさとがある」や「私にはふるさとがない」という意見から、どのようなことを考えますか。④現在のあなたの生活に、あなたのふるさとはどのようにかかわっていますか。⑤あなたにとって、夫のふるさとはどのようなものですか。⑥あなたは、夫のふるさととどのようにかかわっていますか。原調査は2018(平成30)年7~10月に行った。,,3. 調査の結果と考察, D、Eは、自身の人生を受け容れ満足していることは、聴き取り調査の結果から明らかである。Dは、夫のふるさとでの生活を生家での生活と比べ、前者を肯定し受容しているが、それは生家での生活への嫌悪、非難、絶望などの否定的な情動によるというよりは、戦時中の社会情勢下の苦難や辛苦の記憶がふるさとへの否定的な感情を喚起させるためと考えられる。辛い十代の経験を克服し、87歳になったDは、どんな困難にも立ち向かい克服できるという自信に満ちた自己を統合しているように見受けられた。Eは、子どもの病気治療のため都会を離れ山中の過疎集落に移住するという中年期の危機を乗り越え、高・老年期を迎える頃に一定の達成感を感じている。Eは移住地をふるさとと認識していないのかもしれないが、自身の生涯を統合する発達段階に参入する時期にさしかかって、子どもにとってのふるさとという母親の視角を織り込んで自己をとりまとめようとしているのだろう。E自身にとってのふるさととは別に、子どもにとってのふるさとが、生涯を統合し受容するというEにとっての発達課題の一部になっていくのだろう。
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2018年2月 - 2018年10月1. 調査の主題, 多様な働き方を実現するための一つの課題として、保育サービスを柔軟に利用できる職場環境の整備が考えられる。事業所内に保育の受け皿を設けることは、待機児童の解消や仕事と子育てとの両立につながるだろう。そこで、事業所内に保育施設をもつX社に協力を要請し、企業主導型の保育サービスに関する方針、保育サービスの運用体制、保育サービスの利用状況と課題などについて調査した。,,2. 調査の方法, 正規社員(n=91)への質問紙調査、請負事業主(n=149)への質問紙調査および聴き取り調査を実施した。予備調査は2018(平成30)年2~4月、質問紙調査は同年7月、聴き取り調査は同年10月に行った。現行の保育サービス運用体制について、利用状況、満足度、要望などの項目、職場の仕事環境、上司や同僚との人間関係、能力発揮の機会、仕事と子育てとの両立に関連する支援体制への評価および要望、女性の登用や活躍の機会などが主な調査項目である。,,3. 調査の結果, 主な結果は次のとおりである。①現行の育児休業制度の改善点として、育児休暇後に気持ちよく職場復帰できる雰囲気づくり(n=68)、性別を問わず育児休暇を取得しやすい職場の雰囲気づくり(n=59)をあげる人が多かった。②能力発揮のために必要な取り組みとして、職場の人間関係の円滑化(n=49)、安心して働ける雇用環境の整備(n=47)、介護休暇を取得しやすい環境整備(n=42)、評価に見合った昇格・昇進や賃金アップ(n=41)、育児休暇を取得しやすい環境整備(n=36)をあげる人が多かった。③女性管理職者の心象については、能力が高く仕事ができる(n=48)、仕事のやりがいを感じている(n=35)、仕事と家庭とを両立しづらい(n=31)、生き生きと働いている(n=28)、長時間の勤務を強いられる(n=24)をあげる人が多かった。④女性管理職者が少ない理由として、仕事と家庭とを両立しづらいから(n=56)、結婚・出産後は、管理職として働きづらい職場の雰囲気があるから(n=36)、職場に拘束される時間が長いから(n=35)、管理職志向の女性が少ないから(n=30)、仕事より家庭のほうが大事だから(n=21)をあげる人が多かった。
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2018年7月 - 2018年7月1. 調査の主題男性と違い女性の場合、夫の実家やその近隣で長く生活するうちに、自分自身のふるさととは別に第二のふるさとを感じるようになるかもしれない。また、現住地が子どもにとってのふるさとであったり、所有する住宅の所在地を生活拠点と感じたりすることもあって、女性のふるさと心理の構造は男性とは異なると推察される。そこで、人の生涯発達の始原としてふるさとを仮定し、成人女性のふるさと心理をとおして、幼少期や学童期と高・老年期とはどのように関係するかについて検討した。2. 調査の方法 調査対象は、愛知県内の山中の過疎集落で生活してきたDと、名古屋市で生まれ育ち、結婚後は大阪で暮らしていたが、次男の病気治療のために愛知県内の中山間地に移住したEだった。Dに対しては構造化されていない面接法で約1時間の聴き取り調査を行った。Eについては諸般の事情から文書で質問を伝え文書で回答してもらった後、その記述内容の細部をやはり文書で確認してまとめた。調査項目は次の6項目だった。①あなたは、ふるさとを思うことがありますか。そのふるさとは、あなた自身のふるさとですか、それとも、現住地ないし夫のふるさとですか。それはどのような思いですか。②あなたにとって、ふるさとはどのようなものですか。③「私にはふるさとがある」や「私にはふるさとがない」という意見から、どのようなことを考えますか。④現在のあなたの生活に、あなたのふるさとはどのようにかかわっていますか。⑤あなたにとって、夫のふるさとはどのようなものですか。⑥あなたは、夫のふるさととどのようにかかわっていますか。原調査は2018(平成30)年7~10月に行った。3. 調査の結果と考察 D、Eは、自身の人生を受け容れ満足していることは、聴き取り調査の結果から明らかである。Dは、夫のふるさとでの生活を生家での生活と比べ、前者を肯定し受容しているが、それは生家での生活への嫌悪、非難、絶望などの否定的な情動によるというよりは、戦時中の社会情勢下の苦難や辛苦の記憶がふるさとへの否定的な感情を喚起させるためと考えられる。辛い十代の経験を克服し、87歳になったDは、どんな困難にも立ち向かい克服できるという自信に満ちた自己を統合しているように見受けられた。Eは、子どもの病気治療のため都会を離れ山中の過疎集落に移住するという中年期の危機を乗り越え、高・老年期を迎える頃に一定の達成感を感じている。Eは移住地をふるさとと認識していないのかもしれないが、自身の生涯を統合する発達段階に参入する時期にさしかかって、子どもにとってのふるさとという母親の視角を織り込んで自己をとりまとめようとしているのだろう。E自身にとってのふるさととは別に、子どもにとってのふるさとが、生涯を統合し受容するというEにとっての発達課題の一部になっていくのだろう。
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2018年2月 - 2018年2月1. 調査の主題 多様な働き方を実現するための一つの課題として、保育サービスを柔軟に利用できる職場環境の整備が考えられる。事業所内に保育の受け皿を設けることは、待機児童の解消や仕事と子育てとの両立につながるだろう。そこで、事業所内に保育施設をもつX社に協力を要請し、企業主導型の保育サービスに関する方針、保育サービスの運用体制、保育サービスの利用状況と課題などについて調査した。2. 調査の方法 正規社員(n=91)への質問紙調査、請負事業主(n=149)への質問紙調査および聴き取り調査を実施した。予備調査は2018(平成30)年2~4月、質問紙調査は同年7月、聴き取り調査は同年10月に行った。現行の保育サービス運用体制について、利用状況、満足度、要望などの項目、職場の仕事環境、上司や同僚との人間関係、能力発揮の機会、仕事と子育てとの両立に関連する支援体制への評価および要望、女性の登用や活躍の機会などが主な調査項目である。3. 調査の結果 主な結果は次のとおりである。①現行の育児休業制度の改善点として、育児休暇後に気持ちよく職場復帰できる雰囲気づくり(n=68)、性別を問わず育児休暇を取得しやすい職場の雰囲気づくり(n=59)をあげる人が多かった。②能力発揮のために必要な取り組みとして、職場の人間関係の円滑化(n=49)、安心して働ける雇用環境の整備(n=47)、介護休暇を取得しやすい環境整備(n=42)、評価に見合った昇格・昇進や賃金アップ(n=41)、育児休暇を取得しやすい環境整備(n=36)をあげる人が多かった。③女性管理職者の心象については、能力が高く仕事ができる(n=48)、仕事のやりがいを感じている(n=35)、仕事と家庭とを両立しづらい(n=31)、生き生きと働いている(n=28)、長時間の勤務を強いられる(n=24)をあげる人が多かった。④女性管理職者が少ない理由として、仕事と家庭とを両立しづらいから(n=56)、結婚・出産後は、管理職として働きづらい職場の雰囲気があるから(n=36)、職場に拘束される時間が長いから(n=35)、管理職志向の女性が少ないから(n=30)、仕事より家庭のほうが大事だから(n=21)をあげる人が多かった。
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2017年10月 - 2017年11月1. 調査の主題, 近年、“ふるさと”ということばを使って町づくりや村おこしが各地で行われているが、その主体は女性であることが多い。気持ちよく暮らしたいという思いから、地域の諸活動に従事している大半の既婚女性にとって、生活の場は夫のふるさとであって彼女自身のふるさとは余所にある。そこで、女性のふるさと心理に関する調査を行って、女性による現住地の地域活動への動機づけについて検討した。,,2. 調査の方法, 聴き取り調査の対象は、現住地で地域活動に従事している50~70歳代の女性3人だった。原調査は構造化されていない面接法で2017(平成29)年10~11月に行った。面接時間は、A、B、C それぞれ約1時間30分だった。面接項目は、次の6項目だった。①あなたは、ふるさとを思うことがありますか。そのふるさとは、あなた自身のふるさとですか、それとも、現住地ないし夫のふるさとですか。それはどのような思いですか。②あなたにとって、ふるさとはどのようなものですか。③「私にはふるさとがある」や「私にはふるさとがない」という意見から、どのようなことを考えますか。④現在のあなたの生活に、あなたのふるさとはどのようにかかわっていますか。⑤あなたにとって、夫のふるさとはどのようなものですか。⑥あなたは、夫のふるさととどのようにかかわっていますか。,,3. 調査の結果と考察, 三人の中高年女性のふるさとにまつわる経験から、十代半ばまでの日常生活の環境特性と対人関係が、パーソナリティや人間観、生活観、社会観、人生観などの価値観、思考様式、行動様式、信念などの基礎を形成し、その後の生活に影響すると考えられる。ふるさとは“私”の始まりである。ふるさとを始原に、子の生活領域は拡大していく。ふるさとの自然環境、家族や隣近所の住人などの社会環境からさまざまな影響を受けながら、感じ方や考え方の型ができあがり、自己の中核がかたちづくられる。そうした体験の総体をふるさとと認知し、加齢とともにその記憶は曖昧模糊となっていく。, ふるさとを失うことは、自己の中核部分が喪失することであると考えられるだろう。ふるさとを失うと、自己の座標軸が消失してしまい、自分自身が立っている位置がわからなくなって、自己が漂うような不安定な心理状態になってしまうかもしれない。, 三人のうち二人の女性は、生まれ育った自分自身のふるさとを精神的な拠り所として、夫のふるさとである現住地の地域活動に従事している。同郷の夫と暮らしているCにとっても、ふるさとの記憶が諸活動の動機づけになっている。ふるさとで十代半ばまでに経験したことの記憶は、中高年者を地域活動に参加させる原動力になるかもしれない。その原動力は、女性の場合、自分自身のふるさととは違う夫のふるさとへの違和感を解消しようとする心理から生ずると推察される。
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2017年10月 - 2017年10月1. 調査の主題 近年、“ふるさと”ということばを使って町づくりや村おこしが各地で行われているが、その主体は女性であることが多い。気持ちよく暮らしたいという思いから、地域の諸活動に従事している大半の既婚女性にとって、生活の場は夫のふるさとであって彼女自身のふるさとは余所にある。そこで、女性のふるさと心理に関する調査を行って、女性による現住地の地域活動への動機づけについて検討した。2. 調査の方法 聴き取り調査の対象は、現住地で地域活動に従事している50~70歳代の女性3人だった。原調査は構造化されていない面接法で2017(平成29)年10~11月に行った。面接時間は、A、B、C それぞれ約1時間30分だった。面接項目は、次の6項目だった。①あなたは、ふるさとを思うことがありますか。そのふるさとは、あなた自身のふるさとですか、それとも、現住地ないし夫のふるさとですか。それはどのような思いですか。②あなたにとって、ふるさとはどのようなものですか。③「私にはふるさとがある」や「私にはふるさとがない」という意見から、どのようなことを考えますか。④現在のあなたの生活に、あなたのふるさとはどのようにかかわっていますか。⑤あなたにとって、夫のふるさとはどのようなものですか。⑥あなたは、夫のふるさととどのようにかかわっていますか。3. 調査の結果と考察 三人の中高年女性のふるさとにまつわる経験から、十代半ばまでの日常生活の環境特性と対人関係が、パーソナリティや人間観、生活観、社会観、人生観などの価値観、思考様式、行動様式、信念などの基礎を形成し、その後の生活に影響すると考えられる。ふるさとは“私”の始まりである。ふるさとを始原に、子の生活領域は拡大していく。ふるさとの自然環境、家族や隣近所の住人などの社会環境からさまざまな影響を受けながら、感じ方や考え方の型ができあがり、自己の中核がかたちづくられる。そうした体験の総体をふるさとと認知し、加齢とともにその記憶は曖昧模糊となっていく。 ふるさとを失うことは、自己の中核部分が喪失することであると考えられるだろう。ふるさとを失うと、自己の座標軸が消失してしまい、自分自身が立っている位置がわからなくなって、自己が漂うような不安定な心理状態になってしまうかもしれない。 三人のうち二人の女性は、生まれ育った自分自身のふるさとを精神的な拠り所として、夫のふるさとである現住地の地域活動に従事している。同郷の夫と暮らしているCにとっても、ふるさとの記憶が諸活動の動機づけになっている。ふるさとで十代半ばまでに経験したことの記憶は、中高年者を地域活動に参加させる原動力になるかもしれない。その原動力は、女性の場合、自分自身のふるさととは違う夫のふるさとへの違和感を解消しようとする心理から生ずると推察される。