2002年 - 2004年
フランス詩のフォルムの変遷とその文化的規定
文部科学省 科学研究費補助金(基盤研究(B)) 基盤研究(B)
- 課題番号
- 14310212
- 体系的課題番号
- JP14310212
- 担当区分
- 連携研究者
- 配分額
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- (総額)
- 14,900,000円
- (直接経費)
- 14,900,000円
- (間接経費)
- 0円
- 資金種別
- 競争的資金
平成14年度から3年間行なわれた本研究は,フランス詩のフォルムの変遷と文化史的要因との関わりを多面的に捉えることを目的とした。フランス文学千年の歴史の全体を視野に収めながら,研究の重心は近代詩,とくに17,18世紀の劇詩・叙事詩優勢の時期を経て16世紀の叙情詩が変容を遂げながら復活する19世紀の詩の諸相に置かれた。なかでも,伝統的な韻文詩を最も高い完成に導くとともにそこに衰微の徴を刻印し,その一方で散文詩という新しい形式を練り上げたボードレールには,当然ながら特別な照明が当てられた。ボードレールは,詩史的に枢要な位置を占めるにとどまらず,詩人として,また文芸・美術批評家として,同時代のメディアに深く関わった点においても,本研究にとって格好の考察対象となった。平成15年5月には,本研究の中間的な総括を行なうと同時に新たな展開の跳躍台とするために,内外の第一線の専門家を招聘し,東京大学において国際シンポジウム「ボードレールと詩のフォルム」を開催した。3年にわたる本研究の核にはこのシンポジウムがある。頽廃の感覚と不可分な韻文詩の叙情性,ある種の長篇詩と簡潔を尊ぶ構成美学との齟齬,16世紀以来の韻文詩の伝統である「詩の墓」の19世紀における変容,散文詩と韻文詩の叙情の質的相違,散文詩の生成過程における隣接ジャンルの関係,ドラクロワやギースへの共感からうかがわれる絵画芸術から詩への影響...
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- ID情報
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- 課題番号 : 14310212
- 体系的課題番号 : JP14310212