論文

査読有り
2003年9月

2つの利得媒質による回折限界の発散角のX線レーザービームの発生

Optics Letters
  • 田中 桃子
  • ,
  • 錦野 将元
  • ,
  • 河内 哲哉
  • ,
  • 長谷川 登
  • ,
  • 加道 雅孝
  • ,
  • 岸本 牧
  • ,
  • 永島 圭介
  • ,
  • 加藤 義章

28
18
開始ページ
1680
終了ページ
1682
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.1364/OL.28.001680

高強度で高コヒーレントなパルスX線源は材料・生物分野に有用な光源とされており、そのような光源を実験室規模で実現しうるX線レーザーは精力的に研究されてきた。中でも過渡利得方式によるX線レーザー発生は、小型で短波長X線レーザーを実現しており、高い利得、数ピコ秒程度のパルス幅などの特徴を持っている。しかしながらこの方式では、利得が大きいために短い媒質長で飽和増幅に達してしまうことや、プラズマの密度勾配による屈折の効果になどにより、ビーム発散角が10mrad程度と大きく空間コヒーレンスも他方式と比べて低いという難点があった。今回われわれは、2つの利得媒質を用いることにより、波長13.9nmのX線レーザーをビーム発散角0.2mrad(回折限界の1.8倍)で発振することに成功した。このX線レーザーは、最初の媒質から発生させたパルスX線種光を2つ目の媒質で増幅させるという方法で発生させている。X線種光を空間的・時間的にコントールして2つ目の媒質に入射することにより、媒質中でX線が屈折する効果を抑え、発散角が広がるのを防いでいる。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1364/OL.28.001680
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?23857
ID情報
  • DOI : 10.1364/OL.28.001680
  • ISSN : 0146-9592

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