2016年1月
広範囲な壊死部切除により救命し得たトイレ用酸性洗剤による消化管損傷の1例
日本腹部救急医学会雑誌
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- 巻
- 36
- 号
- 1
- 開始ページ
- 115
- 終了ページ
- 119
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本腹部救急医学会
症例は70代女性。自殺目的に酸性洗剤150mLを服用した。家人に付き添われ近医受診,入院加療となった。2日目にショックとなり当院へ緊急搬送となった。緊急上部消化管内視鏡では,食道粘膜は全周性に発赤し,胃壁は幽門側を中心に黒色に変性していた。腹部CTで,回盲部に壊死性変化を疑ったため,同日,緊急開腹手術とした。術中所見では,血性腹水とともに菲薄化した胃幽門を認めた。回盲部は壊死性変化を伴い一塊となっていた。小腸は全長にわたり発赤,浮腫状変化を認めていたため,再建に利用するのは困難であり,幽門側胃切除,回盲部切除を施行し,人工肛門とした。回盲部におよぶ腸管損傷であったが二期的手術を前提とした壊死部切除を行い救命し得た。酸性異物による腸管損傷部位は上部消化管の報告が多く下部消化管に及ぶものは少ない。腸管損傷をきたしやすい部位を腸管の生理的反応から考察し報告する。(著者抄録)
- リンク情報
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- Jamas Url
- https://search.jamas.or.jp/index.php?module=Default&action=Link&doc_id=20160226430016&url=http%3A%2F%2Fci.nii.ac.jp%2Fnaid%2F130005149412&type=CiNii&icon=https%3A%2F%2Fjk04.jamas.or.jp%2Ficon%2F00003_1.gif
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- ID情報
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- ISSN : 1340-2242
- eISSN : 1882-4781
- 医中誌Web ID : 2016222123