2007年4月 - 2009年3月
自然言語における随意移動規則の研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
1.Ross(1967)によって提案された等位構造制約の一部である、「等位句の移動の禁止」の性質について考察し、得られた成果を学会等で発表した(慶応コロキアム、Berkeley Linguistics Society 35)。これらの発表においては主に以下の2点を主張した。(1)「等位句の移動の禁止」は移動に対する派生の制約であり、論理形式表示や音声形式表示に対する制約ではない。(2)非顕在的Wh移動には2種類ある。
2.佐野哲也教授(明治学院大学)、島田博行氏(東京大学大学院)と幼児による否定極性表現の獲得に関する共同研究を行った。昨年度日本語を母語とする4歳児から得られた実験データにより、幼児が否定極性表現を獲得する際には、まず当該の否定極性表現を(negative polarity itemではなく)negative concord itemと仮定していると考えられることが分かったため、これを学会等で発表した(Generative Approaches to Language Acquisition North America 3、東京大学英語学研究会)。また、3歳児から得られたデータを加え、今年4月にフランスのナントで開かれる学会(Generative Linguistics in the Old World 32)に応募し、採択された。
3.日本語における「の」でマークされた修飾句の構造について研究し、その成果として、「の」は格標識ではなく、叙述関係を媒介する役割を担う句の主要部として分析されるべきであるという提案を学会発表において行った(Japanese/Korean Linguistics Conference 18)。
2.佐野哲也教授(明治学院大学)、島田博行氏(東京大学大学院)と幼児による否定極性表現の獲得に関する共同研究を行った。昨年度日本語を母語とする4歳児から得られた実験データにより、幼児が否定極性表現を獲得する際には、まず当該の否定極性表現を(negative polarity itemではなく)negative concord itemと仮定していると考えられることが分かったため、これを学会等で発表した(Generative Approaches to Language Acquisition North America 3、東京大学英語学研究会)。また、3歳児から得られたデータを加え、今年4月にフランスのナントで開かれる学会(Generative Linguistics in the Old World 32)に応募し、採択された。
3.日本語における「の」でマークされた修飾句の構造について研究し、その成果として、「の」は格標識ではなく、叙述関係を媒介する役割を担う句の主要部として分析されるべきであるという提案を学会発表において行った(Japanese/Korean Linguistics Conference 18)。
- ID情報
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- 課題番号 : 07J01862
- 体系的課題番号 : JP07J01862