MISC

2014年

AGCM/RCMを用いた梅雨期集中豪雨の原因となる大気場の気候変動に伴う将来変化予測

水文・水資源学会研究発表会要旨集
  • 中北 英一
  • ,
  • 草野 晴香
  • ,
  • キム スンミン

27
開始ページ
100003
終了ページ
100003
記述言語
日本語
掲載種別
DOI
10.11520/jshwr.27.0_100003
出版者・発行元
水文・水資源学会

本研究では,夏期集中豪雨の将来変化をより高い有意性をもって予測することを目的とし,我が国における梅雨期の集中豪雨年を大規模なスケールの大気場の特徴から捉えることを試みた.具体的に,AGCMを用いて対象となる大気場が現れる年の抽出とその将来変化の解析を行った. 解析は2013年夏に日本海側での特徴的な集中豪雨をもたらした海面更正気圧や水蒸気フラックスといった大気場の特徴もとに,AGCMによる出力値から基準に当てはまる大気場が現れる年を抽出し,現在気候と比べて,将来気候において大気場の特徴によって抽出される年の数が有意に増加するかどうかを評価した.その結果,中国地方の8月と東北地方の7月に関しては,5%の有意水準に対して有意な増加がみられた.また, 5kmRCMを用いて定量的に集中豪雨が抽出された年のうち,約50%に近い割合で大気場の基準からも抽出できることを示した. また,海水温や大気初期値などが異なる60kmAGCMアンサンブル実験による出力を用いて同様の解析を行うことによって,将来気候の7月と8月において日本海側の集中豪雨が高い有意性で増加することと,8月に関しては日本海側の特に中国地方において本研究で対象としたような集中豪雨が増加する危険性が高いという結果が得られた.

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.11520/jshwr.27.0_100003
CiNii Articles
http://ci.nii.ac.jp/naid/130005481973
ID情報
  • DOI : 10.11520/jshwr.27.0_100003
  • CiNii Articles ID : 130005481973

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