MISC

2015年8月

摂食障害の疫学と予防

精神科臨床サービス
  • 中井義勝
  • ,
  • 任 和子
  • ,
  • 鈴木公啓

15
3
開始ページ
300
終了ページ
305
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)星和書店

疫学調査では、調査した母集団の特性、サンプルサイズ、調査方法、回答率、使用した診断基準、調査した時期などが重要だ。本稿では、筆者が京都で行った疫学調査と、厚生(労働)省研究班の調査を紹介した。京都市の医療機関を受診した摂食障害患者の受診先は、27%が大学病院、18%が一般病院、55%が診療所であった。京都府下の学生を対象に、1982年、1992年、2002年に同一方法で実態調査を行うと、最近10年でANは約3倍、BNは約5倍、EDNOSは約2.5倍増加していた。転帰調査の結果、身体面や食行動は回復度が不十分でも、社会復帰はある程度できている人が、かなり存在した。一次、二次、三次予防について解説した。わが国の疫学研究は西欧諸国に比し立ち遅れている。多施設間の共同研究がわが国でも必要だ。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 1883-0463
  • ISBN : 9784791171590
  • 医中誌Web ID : 2015377174

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