MISC

2022年1月

【COVID-19】総論 SARS-CoV-2に対する免疫応答

小児内科
  • 河本 宏

54
1
開始ページ
23
終了ページ
31
記述言語
日本語
掲載種別
出版者・発行元
(株)東京医学社

<Key Points>(1)ウイルス感染に対する自然免疫系の反応のなかでは、体細胞がウイルス感染を感知してインターフェロンを産生する過程が重要である。(2)樹状細胞は抗原を捕捉するとともにウイルス感染を感知することにより活性化され、活性化された樹状細胞は獲得免疫系の反応を誘導する。(3)獲得免疫系の反応では、抗体の産生とキラーT細胞の誘導がウイルス感染に対して重要な役割を果たす。(4)SARS-CoV-2は、子どもに感染しにくく感染しても重症化しにくいという特徴があることから、ウイルス自体はそう凶悪ではなく、成人以後にみられる重症化は獲得免疫系の異常な反応による可能性が考えられる。(5)獲得免疫系の反応はウイルス感染を抑えるだけでなく、逆に感染を助長したり、病状を悪化させたりする方向に働くこともありうる。(著者抄録)

ID情報
  • ISSN : 0385-6305
  • 医中誌Web ID : W217100004

エクスポート
BibTeX RIS