2015年4月 - 2019年3月
血液細胞の免疫反応および造血器腫瘍における核酸センサー分子DHX29の役割
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C) 基盤研究(C)
DHX29は新鮮な末梢血由来各血球分画では発現が低く、分化した単球や活性化したB細胞、T細胞、NK細胞で発現上昇がみられた。造血器腫瘍細胞株では10株全て、造血器腫瘍患者由来検体では6例中4例でDHX29の発現亢進を認めた。DHX29のノックダウンは細胞増殖や免疫応答に明らかな影響を示さなかったが、DHX29と協調して働くeIF4E/eIF4Fに対する阻害剤4EGI-1は細胞株の増殖を有意に抑制し、がん遺伝子c-MYCの発現を抑制した。以上からDHX29は他の翻訳関連因子と協調して腫瘍細胞の増殖優位性をもたらし、造血器腫瘍の発生に寄与すると示唆される。
- リンク情報
- ID情報
-
- 課題番号 : 15K09500
- 体系的課題番号 : JP15K09500