2019年2月
保健医療学部生に対する化学教育の実践 不安感の払拭と苦手意識の克服を目指した机間指導の導入
日本医療科学大学研究紀要
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- 巻
- 号
- 11
- 開始ページ
- 45
- 終了ページ
- 57
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- 日本医療科学大学
本研究の目的は、高校化学の履修状況と化学に対する不安感や苦手意識との関連性を明らかにし、これらの克服に有効な教育方法を検討することである。2017年度の「化学」の授業を履修した保健医療学部生238名を対象とし、机間指導を取り入れた授業展開を試みた。高校時に化学関連科目を履修した学生は90.3%であり、大学での授業履修前に化学に対する不安感や苦手意識を有していた学生は71.4%であった。高校時の化学関連科目の履修状況と化学に対する不安感や苦手意識の関連性はないことが示された。一方、本授業は、不安感や苦手意識を有していた学生に対してプラスの変化をもたらし、95.7%の学生において高い満足度を得ることができた。したがって、本授業展開は、化学に対する不安感の払拭や苦手意識の克服に一定の効果があったと考えられる。今後は、試行した教育方法と成績との関係性についても解析を行うことで基礎学力の定着を確認し、有効な教育法の提案を行っていきたい。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1882-4854
- 医中誌Web ID : 2019257172