学術貢献活動

2018年4月 - 2019年3月

科学計測技術に関する台湾師範大学との国際共同研究


役割
その他
主催者・責任者
国立台湾師範大学、九州大学

台湾と日本において緊急かつ重要な課題である環境汚染物質、薬物、爆発物、神経ガス代謝物の科学計測に関する技術開発を、九州大学と国立台湾師範大学間の国際共同研究により実施する。とくに両者が世界に誇れる最先端技術であるレーザーイオン化質量分析(LI-MS)の開発を通して、両国の学術研究の一層の発展を促すと共に、その技術の社会実装により両国民の安全、安心に繋げる活動を行った。国立台湾師範大学の林震煌教授、陳准教授、李助教、修士学生を招聘して研究を行った。

(1) 国際シンポジウムの開催と大学間学術・学生交流協定の締結・・台湾師範大学から呉学長など33名、九州大学から久保総長や工学研究院長、役職者など29名をお招きして、九州大学で国際シンポジウム「九州大学と国立台湾師範大学との国際連携のための教育と研究シンポジウム:Symposium on Education and Research for International Collaboration between Kyushu University and National Taiwan Normal University:平成30年10月22日、稲盛ホール、参加者数約61名」を主宰し、九州大学と台湾師範大学間の「大学間学術・学生交流協定」の締結に貢献した。国際シンポジウムでは、九州大学側から理学、工学、教育学など多様な分野の研究者が参加して講演した。また工学研究院、先導物質化学研究所、マスフォアインダストリアル研究所など多くの部局の先生方と協議が行なわれ、今後の共同研究の契機となることが期待されている。このシンポジウムと協定の締結は、九州大学だけでなく台湾師範大学の公式ホームページにおいても詳細に紹介された(http://en.ntnu.edu.tw/news-show.php?id=12390)。

(2) 台湾師範大学が開催するフォーラムへの招へい・・平成31年5月に台湾師範大学主催で「The 2019 National Taiwan Normal University (NTNU) - Kyushu University Joint Forum on Facilitating Interdisciplinary Research and Education」と題するフォーラムが開催される予定である。九州大学から総長をはじめ化学や生物、教育など様々な分野の研究者(代表者を含む)が招へいされて講演すると共に、教育と研究のコラボレーションの強化について討論が行われる予定である。
(3) 第16回台湾質量分析学会・年会への招へい・・平成31年7月に台湾質量分析学会・会長の賴建成教授(国立中興大学)が主催する第16回台湾質量分析学会・年会に代表者及び研究協力者が招へいされ、招待講演及び一般講演を行う予定である。本学会には今回招へいした先生方も参加される予定であり、一層の関係強化が期待される。
(4) 台湾大学とAsianalysis XVへの支援・・アジア諸国が参加する分析科学国際会議”The Asian Conference on Analytical Sciences”の第15回目となる”Asianalysis XV”が2020年に台湾で開催される。本会議開催の代表者である台湾大学の林金全特聘教授及び林震煌教授を含む数名の先生方と会談し、日本が主導して設立した本会議の開催を支援することを約束した。共同研究の可能性についても協議し、今後相互に努力することにした。台湾大学、さらにアジアのトップ100の大学との連携を視野に入れて交流を進めたいと考えている。