2019年4月 - 2023年3月
PP1を介したRaf-1シグナルのロバストネス制御の動作原理とその生物学的意義
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(C)
- 課題番号
- 19K06573
- 体系的課題番号
- JP19K06573
- 担当区分
- 研究代表者
- 配分額
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- (総額)
- 4,420,000円
- (直接経費)
- 3,400,000円
- (間接経費)
- 1,020,000円
- 資金種別
- 競争的資金
前年までに引き続き、3つの研究項目を含む研究計画に大きな変更なく3年目の研究を実施した。研究項目1に記載した機能未知であるPHI-1のN末端ドメインの機能を検証する目的で、類似タンパク質であるCPI-17のN末端とC末端の構造機能解析を実施した。精製酵素を用いて行った過去の結果とは異なり、CPI-17の両末端ドメインはこのタンパク質のリン酸化反応と標的ホスファターゼ結合に必須であることを明らかにした。従って、PHI-1においてもこの領域が必須であることが推定される。本研究成果は、J. Smooth Muscle Res誌に発表した。前年度より引き続き実施しているBioID法を用いたPHI-1標的タンパク質の探索研究においては、予定していたBioID-PHI-1融合タンパク質の調製が終わり、ビオチン化活性も確認した。さらに、BioIDの代わりにビオチン化活性が改善されたmTurboのタンパク質発現ベクターを構築した。新しい発現ベクターがビオチン化効率を高めることができれば、標的ホスファターゼの同定がより容易になることが期待される。昨年度明らかにした、PHI-1ノックダウンが子宮筋腫細胞の細胞形態、増殖能を著しく変化させる原因を網羅的に探るため、RNAマイクロアレイ法でPHI-1ノックダウンによって発現が変動する遺伝子を同定した。PHI-1ノックダウンによって発現量が5倍以上増加・減少する遺伝子群について、QPCR法を用いた個々の発現変化を定量的に確認した。
- ID情報
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- 課題番号 : 19K06573
- 体系的課題番号 : JP19K06573