論文

査読有り
2007年5月

保障措置環境試料のパーティクル分析のためのFT-TIMS法の開発

Journal of Radioanalytical and Nuclear Chemistry
  • Lee C. G.
  • ,
  • 井口 一成
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  • 伊奈川 潤
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  • 鈴木 大輔
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  • 江坂 文孝
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  • 間柄 正明
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  • 桜井 聡
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  • 渡部 和男
  • ,
  • 臼田 重和

272
2
開始ページ
299
終了ページ
302
記述言語
英語
掲載種別
DOI
10.1007/s10967-007-0519-0

フィッショントラック(FT)-表面電離質量分析(TIMS)法によるパーティクル分析法は、二次イオン質量分析計では分析が難しい粒径1$\mu$m以下のウラン粒子に対しても同位体比分析が可能であることから、有効な保障措置環境試料分析手法とされている。われわれがすでに開発したFT-TIMS法は、核分裂性物質を含む粒子をFT検出器の中に閉じこめるので、高い検出効率,試料調製の簡便さ,ウラン濃縮度別検出の可能性などの長所がある。しかし、検出器エッチングの際、ウラン粒子の一部が溶解する恐れがある。そこで、粒子と検出器部を分離した2層式FT試料調製法の開発を行っている。従来の2層式試料では、検出器のFTから目的粒子の検出の際、検出器と粒子層とのずれにより目的粒子検出に困難を伴う。われわれが新たに開発している方法では検出器と粒子層の一段を固定することによりそのずれを解決した。その結果、数回のエッチング後も検出器と粒子層のずれが生じないことを確認した。また、本法により検出した天然組成のウラン粒子(NBL950a)のTIMSによる同位体比測定の結果、$^{234}$U/$^{238}$U及び$^{235}$U/$^{238}$U同位体比の誤差はそれぞれ5.8\%, 1.5\%以内であった。発表では、試料調製法の詳細及びTIMSによる同位体比測定結果について報告する。

リンク情報
DOI
https://doi.org/10.1007/s10967-007-0519-0
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?31891
ID情報
  • DOI : 10.1007/s10967-007-0519-0
  • ISSN : 0236-5731

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