2018年11月 - 2021年3月
銅4価を目指した6配位型二重Nー混乱ポルフィリンの合成
日本学術振興会 科学研究費助成事業 特別研究員奨励費 特別研究員奨励費
本研究課題では、未踏な高原子価金属化学種の安定化に向けた特異な平面4配位型炭素及び窒素トリアニオン性のカルバポルフィリン類縁配位子の合成設計を行い、得られる有機金属錯体の構造と酸化還元反応特性の相関関係の解明を目指す。以上の課題遂行により、高原子価金属化学種を鍵とする金属触媒反応の活性・選択性・基質適用範囲の拡大に直結すると期待され、温和な反応条件による困難なC-H活性化反応による物質変換や小分子活性化の実現など、持続可能な社会に向けて重要な課題である。
初年度の研究期間(11月~3月:期間5カ月)においては、高原子価金属種の安定化に向けて鍵となる炭素ドナー性部位を内環に配置するカルバポルフィリン配位子の設計原理をさらに拡張させ、二つの炭素アニオンドナー部位を有する新規カルバコロール類縁体の設計合成を行った。具体的には、N-混乱ピロールと呼ばれる結合様式の異なる異種ピロールビルディングブロックをジピロメタンの両末端に連結した新規テトラピロール誘導体を合成し、各種質量分析、核磁気共鳴分光測定により構造同定を行った。続いて、化学酸化および銅イオンの配位を同時に行うことで、炭素―銅結合を有する有機金属錯体を与えることを見出した。
理論計算手法を用いて、より詳細な電子構造解析およびサイクリックボルタンメトリーによる酸化還元反応性の精査により、銅(IV)化学種等の希有な酸化化学種の安定化を目指す。
初年度の研究期間(11月~3月:期間5カ月)においては、高原子価金属種の安定化に向けて鍵となる炭素ドナー性部位を内環に配置するカルバポルフィリン配位子の設計原理をさらに拡張させ、二つの炭素アニオンドナー部位を有する新規カルバコロール類縁体の設計合成を行った。具体的には、N-混乱ピロールと呼ばれる結合様式の異なる異種ピロールビルディングブロックをジピロメタンの両末端に連結した新規テトラピロール誘導体を合成し、各種質量分析、核磁気共鳴分光測定により構造同定を行った。続いて、化学酸化および銅イオンの配位を同時に行うことで、炭素―銅結合を有する有機金属錯体を与えることを見出した。
理論計算手法を用いて、より詳細な電子構造解析およびサイクリックボルタンメトリーによる酸化還元反応性の精査により、銅(IV)化学種等の希有な酸化化学種の安定化を目指す。
- ID情報
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- 課題番号 : 18F18331