高エネルギー$\gamma$線校正場における個人線量計の校正定数に対する、二次電子平衡板の影響に関する研究
International Conference on Individual Monitoring of Ionising Radiation (IM 2015)
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- 開催年月日
- 2015年4月
- 記述言語
- 英語
- 会議種別
- 国・地域
- ベルギー
ISO4037-3で、高エネルギー$\gamma$線校正場における、個人線量計校正時には、二次電子平衡条件を成立させるための、厚いPMMA板(例として、30$\times$30$\times$2.5cm$^{3}$)を線量計の前に設置することを要求している。一方、一般的な作業環境では、放射線業務従事者はそのような厚い板を装着せずに、個人線量計を用いている。そこで、原子力機構放射線標準施設棟で運用中の高エネルギー$\gamma$線校正場を用い、厚いPMMA板の有無による種々の個人線量計から得られる校正定数への影響について評価した。電子式個人線量計については、PMMA板の有無にかかわらず非常によい校正定数が得られており、二次電子平衡条件の影響を受けにくいことが明らかとなった。一方、OSL及びガラス線量計については、PMMA板がない場合、大きく過大評価した。この理由として、線量を評価する際に同じケース内に異なる補償フィルターを取り付けた、複数の素子を使用していることで、いずれかの素子で過大評価された値を線量の指示値として評価する可能性が示唆される。