共同研究・競争的資金等の研究課題

2018年4月 - 2021年3月

スキルス胃癌の浸潤・転移における平滑筋細胞の役割の解明と新規治療戦略への応用

日本学術振興会  科学研究費助成事業 基盤研究(C)  基盤研究(C)

課題番号
18K08691
体系的課題番号
JP18K08691
配分額
(総額)
4,420,000円
(直接経費)
3,400,000円
(間接経費)
1,020,000円

スキルス癌の進展には、がん細胞と間質細胞との相互作用が重要な役割を果たしていることが指摘されている。本研究では、消化管壁内の粘膜筋板と筋層に豊富に存在する平滑筋細胞に焦点を絞り、がん細胞と平滑筋細胞を混合培養することによる癌細胞の形質変化を把握するとともに、分子細胞学的手法を駆使しその過程に関わるタンパク、microRNAを同定することによってスキルス胃癌の進展に関わる未知の分子メカニズムを見出し、この細胞間相互作用を制御する物質を探索し、スキルス胃癌に対する新規治療戦略を構築することを目標とする。1.外科手術で得られたヒト食道癌、胃癌組織から筋層を分離、cell separation kitを用いて単細胞に分離した後in vitroで培養し、新たな消化管平滑筋細胞の初代培養を試みた。
2.予備実験として、平滑筋細胞の代わりに腹腔内の間葉系細胞を用いて、がん細胞と共培養し、その増殖能、運動能が亢進することを確認した。また、抗原刺激したリンパ球と共培養し、リンパ球の増殖を抑制することも確認した。
3.申請者が過去の研究で樹立した食道筋層由来の平滑筋細胞および市販のヒト胃壁由来平滑筋細胞を用いて、ヒト胃がん細胞株(MKN45, OCUM-1、NUGC-4)との混合培養を行い、細胞増殖能、遊走能が促進される傾向を認めた。
4.上記の平滑筋細胞上に免疫チェックポイント分子PD-L1が有意に発現しており、Interferon-g, TNFなどのサイトカイン刺激によってその発現が増強することを確認した。

リンク情報
KAKEN
https://kaken.nii.ac.jp/grant/KAKENHI-PROJECT-18K08691
ID情報
  • 課題番号 : 18K08691
  • 体系的課題番号 : JP18K08691