講演・口頭発表等

J-PARC RCSの真空システム; 高放射線下の真空技術

2017年(平成28年)第64回応用物理学会春季学術講演会
  • 神谷 潤一郎
  • ,
  • 荻原 徳男
  • ,
  • 金正 倫計
  • ,
  • 山本 風海

開催年月日
2017年3月
記述言語
日本語
会議種別
開催地
横浜
国・地域
日本

大強度の高エネルギー陽子ビームは、非常に少ない割合のロスであっても、放射線による装置の損傷や、高い残留放射線量をひき起こす。大強度陽子加速器の運転において、ビームロスの低減、放射線による機器の損傷の軽減、および残留放射線量の抑制という各段階での課題を解決するためには、既存の真空技術の正確な選択と新しい真空技術の開発が重要となる。第一段階として、残留ガスでのビーム散乱や、ビームハローのビームダクトへの衝突といったビームロスの根本原因を減らすために、ビームラインの超高真空の維持と大口径ビームダクト・ベローズが要求される。第二段階として、発生した放射線による真空装置の劣化や装置の誤動作を防止するため、耐放射線性能を有する真空装置や放射線の影響を最小限にするシステムの構築が必要となる。第三段階として、高エネルギー陽子や二次粒子による放射化を最小限にするためには、低い残留放射線性能の材料による真空装置の製作が必要である。本講演では、世界最高峰の1MWビーム出力を有するJ-PARCの3GeVシンクロトロン(RCS)を例に、高放射線下の真空技術を総括することを目的とする。

リンク情報
URL
https://jopss.jaea.go.jp/search/servlet/search?5058796