2020年4月 - 2023年3月
超小型惑星探査機の実現にむけた展開型エアロシェル技術の先進的応用に関する研究
日本学術振興会 科学研究費助成事業 基盤研究(B) 基盤研究(B)
本研究課題は、新しい大気圏突入技術として注目されている展開型柔軟エアロシェル技術をさらに進化させて、新たな応用範囲を切り開くことを目的としている。特に、1)大気圏突入中に展開エアロシェルを切り離すことで、探査機を惑星周回軌道投入を実現できる抗力変調型のエアロキャプチャ技術と、2)超軽量で、シンプルかつロバストな展開型エアロシェルが実現できる可能性があるSMA(形状記憶合金)型の展開エアロシェル技術に取り組んでいる。
2021年度の最も重要な成果は2021年12月に実施した極超音速風洞試験である。上記の1),2)の両テーマともに、2020年度に実施した極超音速風洞試験の結果を踏まえて改良した模型や試験システムを用いて、JAXA調布のΦ1.27m極超音速風洞にて風洞試験を実施した。1)の抗力変調型のエアロキャプチャに関しては、6分力測定、及び、画像計測系を改善し、エアロシェル分離時の挙動をより詳細に測定することに成功した。また、エアロシェルサイズを変更した実験を行い、2020年度の成果と併せて、エアロシェル形状の影響についても知見を取得できた。2)のSMA型エアロシェルについては、2020年度の試験時の課題であったフラッタ現象は、模型を改良することで回避でき、極超音速気流中での空力加熱によるSMA型エアロシェルの完全受動展開実験に成功した。展開中の流れ場の可視化、6分力測定、温度履歴の測定を実施し、模型形状と展開挙動の関係や空力特性を取得することができた。
それと平行して、抗力変調型エアロキャプチャに関しては、火星以外の天体(金星)への適用について、軌道解析による評価を行った。また、FSI(Fluid-structure Interaction)解析による柔軟エアロシェルと高速流体の連成解析ツールの構築も進め、これらの現象をより深く理解するための準備を整えた。
2021年度の最も重要な成果は2021年12月に実施した極超音速風洞試験である。上記の1),2)の両テーマともに、2020年度に実施した極超音速風洞試験の結果を踏まえて改良した模型や試験システムを用いて、JAXA調布のΦ1.27m極超音速風洞にて風洞試験を実施した。1)の抗力変調型のエアロキャプチャに関しては、6分力測定、及び、画像計測系を改善し、エアロシェル分離時の挙動をより詳細に測定することに成功した。また、エアロシェルサイズを変更した実験を行い、2020年度の成果と併せて、エアロシェル形状の影響についても知見を取得できた。2)のSMA型エアロシェルについては、2020年度の試験時の課題であったフラッタ現象は、模型を改良することで回避でき、極超音速気流中での空力加熱によるSMA型エアロシェルの完全受動展開実験に成功した。展開中の流れ場の可視化、6分力測定、温度履歴の測定を実施し、模型形状と展開挙動の関係や空力特性を取得することができた。
それと平行して、抗力変調型エアロキャプチャに関しては、火星以外の天体(金星)への適用について、軌道解析による評価を行った。また、FSI(Fluid-structure Interaction)解析による柔軟エアロシェルと高速流体の連成解析ツールの構築も進め、これらの現象をより深く理解するための準備を整えた。
- ID情報
-
- 課題番号 : 20H02360
- 体系的課題番号 : JP20H02360
この研究課題の成果一覧
絞り込み
講演・口頭発表等
5-
18th International Planetray Probe Workshop 2021年6月27日
-
令和2年度衝撃波シンポジウム 2021年3月
-
令和2年度宇宙航行の力学シンポジウム 2020年12月
-
第64回宇宙科学技術連合講演会 2020年10月
-
宇宙科学技術連合講演会講演集(CD-ROM) 2020年