2017年10月
褐色細胞腫・神経芽腫混合腫瘍の1例
診断病理
- 巻
- 34
- 号
- 4
- 開始ページ
- 267
- 終了ページ
- 272
- 記述言語
- 日本語
- 掲載種別
- 出版者・発行元
- (一社)日本病理学会
70代前半の女性。数年前より高血圧、易疲労感、体重減少がある。腹部CTにて径5.8cmの左副腎腫瘍を指摘され、褐色細胞腫の疑いにて腹腔鏡下副腎摘出術が施行された。腫瘍は大きさ6×5×3cmの嚢胞状病変で、組織学的には大型で好塩基性の細胞質を持った細胞と紡錘形の支持細胞とがびまん性に増殖する褐色細胞腫成分と、シュワン様細胞からなる間質内に神経節様大型細胞が散見される神経節腫成分が混在し、褐色細胞腫・神経芽腫混合腫瘍と診断した。免疫染色では二つの成分ともSDHB陰性であり、共通の前駆細胞を起源として混合腫瘍が発生したと推定される。(著者抄録)
- ID情報
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- ISSN : 1345-6431
- 医中誌Web ID : 2018006572